第10話 ブロッカーズ(その1)

どこかのアジアの山奥の村

祖国にいられなくなりこの辺境の地へとやってきた日本人がいる

男はそこで現地人に紛れてひっそりと暮らしていた

男は日本にいた頃は自らを野須虎のすとらと名乗りチョーしょうもない予言をネットに発信していた いや それは彼の予言ではなく黒年くろねん ばくによる予言だが


右目に黒い眼帯をしたその男はとんでもない山奥の僻地へきちに建っている野須虎が住んでいる小さな小屋の入り口のブザーを押す


ブーゥーー


少し間がありスピーカーを通して中から男の声がする


「誰だ?(現地語)」


眼帯をした男は答える


「野須虎さんだね?私は日本から来たものだ」


「‥‥日本から?」


野須虎はここ最近使ってなかった故郷の言葉で男に言う


そして男は野須虎に


「私はSUCRE長官 丹下たんげ若尊じゃくそんだ 以前君と話した」


野須虎は家の中からスピーカーを通した声で


「ああ あの話はもう断わったはずだが‥‥それよりよくここを突き止めたな?俺はSUCREに住んでる場所を特定されるのを嫌ってわざわざシンガポール経由でそっちに情報を出したのに」


「‥‥それはが思っているほどSUCREには難しいことではないのでね(笑)」


「さすがSUCRE(笑)‥‥それで 用は俺じゃないだろ?」


「‥‥はいるか?」


「長官自らわざわざここまで来てくれたのに残念だったな あいつは今冬眠中だ」


「‥‥そうか‥‥にあのことは話してくれたか?」


「ああ一 応話した だがあいつは乗り気じゃなかった 俺もそうだ 今帰っても日本にはもう俺の居場所はないからな」


「‥‥いつまでもここで私に喋らせるつもりか?(苦笑)」丹下たんげ若樽じゃくそんは家のドアの前に突っ立ったままおどけた表情で中の野須虎に言う


「悪いけど あんたを家の中には入れるわけにはいかない こんな山奥まで来てくれたことには敬意を表すけどの答えはわかっていたはずだ だからもう帰ってくれ」


「‥‥ここまで来てそれはできんな(苦笑)」


「SUCREは特殊能力者を集めたチームを結成してんだろ?」


「ああ それがブロッカーズだ だからにもそこへ参加してもらいたい」


「あんたらに情報提供はしたが人類の危機を救うのは彼らに任せた は関係ない もう関わらないでくれ」


「‥‥なぜ私がここまで来たかわかるかね?」


「‥‥さーね?」


「かつてのの仲間がたくらんで計画を実行しようとしてる 我々はそれを阻止したい」

↑答えになってないですね(笑)


すると家のドアロックがガチャッと鳴りドアが半開きになり家の中から野須虎が外の丹下に顔を見せる 丹下は野須虎に


「‥‥やっと私を中に入れる気になったか(苦笑)」


すると野須虎は丹下に言う


「俺じゃない だ」←寝たフリじゃんかよ!



○○中学校1年○組の教室

中で生徒たち同士がざわざわ喋ってる


そこの中学教師らしき小太りの中年男が脇にテスト用紙を抱えて廊下をスタスタと歩いて来て教室の前に来る


「そこで止まれ」


教室の入り口の引き戸の前に立っていた全身黒づくめのスーツでサングラスをかけた大男がそこへやって来た男に指示する

言われた男はムッとして目の前に立ち歩さがってる大男に言う


「自分はここの教師だが?」


「教室に入る前にこれを受けてもらう」


黒服の大男はそうぶっきらぼうに言うと右手に持ったスマホくらいの大きさの端末を男の全身に満遍なく当てスキャンし確認する


「OKだ もう入っていいぞ」


黒服の大男のその言いぐさに教師の男はムッとした表情をし その男の顔を睨むと黙って教室の戸を引き中に入る


教室の一番後ろの壁の前にはサングラスをかけた黒服の大男が二人並んで正面をまっすぐ見据みすえている そして右耳のイヤホンからスーツの襟の中まで延びたインカムのコードが見える


教師は教壇から奥に立っている大男たちをチラッと視線をやり持ってきた数学のテスト用紙を一枚づつ生徒たちの机を順番に回りながら配り始める


そのクラスの生徒の一人 賀来聖かくせいひかるの机の上にもテスト用紙が裏がえされて置かれる ひかるは漫才コンビのひかるくんとして三回りも歳の離れた相方の霧笛むてき 兆治ちょうじとコンビを組んでいた


テストの最中はさっきまでのガヤは嘘のように静まり教室は生徒たちが答案用紙に鉛筆を走らせる音だけが鳴り響く


校門からガヤガヤぺちゃくちゃ←察しろ


テストを終えた生徒たちが安堵したやっと解放された安堵した表情を浮かべぞろぞろと出てくる

仲良し同士のグループやあるいはひとりで帰路に


その一団が校門から出尽くし 少し経ってから

3人の黒服の大男にまわりをガードされ ひかるが姿を現す


校門の前の道路には

とても頑丈そうな←(幼稚文)

黒塗りの外車←(アバウト)

が待っている


ひかるが大男2人と車の後部座席へ乗り込むと

もう一人の大男は助手席に

運転席にも他の男と同じようにがたいの良い黒服の大男だ


そして車が発進すると走ってきた別の2台の黒塗りの外車がその車を前後に挟む形で走行する


後部座席で二人の黒服にサングラスの大男に挟まれて座るひかるが愚痴を言う


「おっちゃんたち いつまでこんなこと続ける気や?僕もうこんな生活疲れたわ」


そんなひかるの言葉にも男たちは黙って車の進行方向をサングラス越しに見つめる



人間世界と魔界人たちが住むを挟んだの前の空間はZONEと呼ばれている そこにザンバラキア帝国のファンベラル元帥とそこと同盟を組むローザレイカス国のガディル将軍がいる(二人のキャラクターの容姿を描写するのがめんどいのでそっちで適当に想像して下さい)



ファンベラル「はもうすぐ達成される そうだろ?ガディル」


ガディル「SUCREがを嗅ぎつけた 連中の邪魔が入るやもしれん」


ファンベラル「露鳩ろばとしょうを送り込んだ」


ガディル「こっちにゲートを開ける手だでがない今を通過できるのはカスタ族しかいない しかし あのガキにSUCREがピッタリ張りついていて手出しできん状態だ」


ファンベラル「あの子供のことはもうどうでもいい」


ガディル「‥‥どうでもいいとは?」


ファンベラル「お前は私があの子供を始末するためにカスタ族のあいつを送りこんだとでも?」


ガディル「‥‥違うのか?」


ファンベラル「あの子供を始末したところで無敵超人の覚醒はもう止められん」


ガディル「無敵超人は3万の我が軍勢をで壊滅させた」


ファンベラル「だから 今はSUCRE本部の手にあるが必要になる しかしSUCREの連中より先に我々がを見つけてしまえばゲームオーバーだ」


ガディル「の居場所が?」


ファンベラル「もう その呼び方はするな しかし そんな彼の居場所を割り出すのも時間の問題だ 宿のどこかにいるとこまでは突き止めた」


ガディル「を始末してしまえばわざわざを開ける必要もなくなる」


ファンベラル「だがまだ奴らを甘く見るな」


ガディル「‥‥」


ファンベラル「SUCREがブロッカーズという特殊能力者を集めたチームを作ってる」


ガディル「ああ それは知ってる 我々にとってはかなりの厄介やっかいな存在になる」


ファンベラル「リーダーはキャプテンマックと呼ばれる驚異の細胞再生能力を持つ不死身の男だ」


ガディル「‥‥どうしてと?」


ファンベラル「‥‥マックが大好物らしい」


ガディル「‥‥」


ファンベラル「それと忍術の使い手アメリカンニンジャ 」←ただの人間ですよね(笑)


ガディル「そこに無敵超人が加わると手強いな」


ファンベラル「いや 最も警戒すべきは無敵超人ではない」


ガディル「無敵超人よりもすごいやつがいると?」


ファンベラル「我々が最も警戒すべきは黒年くろねんばくだ」


ガディル「黒年くろねんばく?あのカスタ族の裏切り者か?」


ファンベラル「そうだ あいつにを使われたらまずい」


ガディル「しかし はSUCREのブロッカーズ入りの誘いを渋っている のことだ きっと首は縦に振らないだろう」←おかしな表現ですね


ガディルは続ける


ガディル「それにばく宿はどうしょうもないほどいい加減でだらしない性格の男だ 人類の危機を救う?そんな立派な使命感は持ってはいないさ」


ファンベラル「いい加減でだらしない男?‥‥お前は黒年くろねんばくがなぜカスタ族を裏切ってまで わざわざ を選んだのか その理由を知ってるか?」


続く








































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