アマプロ
放課後、脇にパソコンを抱き込みながら図書室へ行く。扉をがらがらして、二つ隣つまりわたしが一組だったら三組、C組だったらA組かE組かになるはずの教室から移動してきた君は先んじて指定席に居る。「失礼します!」体育会系らしく格式ばって叫ぶ私案は没にして「うぃっす」B組の君に声をかけると、「わぁーす」英単語チックで腑抜けた返事を頂戴した。照れる瞳を一瞬わたしにくれた後すぐ画面に復縁する君の濃青の髪が景色を切り取ると、君と対角線を結縁させる席にわたしも座って脇荷物を広げる。君の髪色は瑠璃紺とも言い表せるので瑠璃紺ってロリコンみたいだから君がそうだったら「礼儀正しくて近所で会うと挨拶してくれてとてもそんなことするような子ではなかったんです」と泣いて証言しようと思って、パソコンに愛想を移籍させる。
長机の上に並べた機械をかたかた殴る。カーテンが招待した太陽光を頼りにしながら機械的な作文用紙の白の肩身を狭くする。この室内に二人だけが属するようなムードで、かたかたかた。肩をカッターでカタルシスしかねない時間を過ごす。吉日になった今日の朝、思い立ったアイデアを形にするため言いたいことを軒並み連ねる。パズルの遊び方と似るように書きたい要素の組み立てに先導され煽動されて、意欲の熱が冷凍保存されない内にガスコンロで着火する。一度火がつけばその日はキーボードが擦れて焼けるほどの勢いを発揮して、君にとっては対岸の火事になる。そんな二人の激しく情熱的な打ち合いが午後五時の下校まで継続していた。
……これは創作活動を始めた当初のわたし達。二人とも創作に触れるのは初めてで新鮮なことばかりだった。気軽に相談し合ったりお互いの作品をコラボさせたりもしていた。
だけど最近、君の様子がちょっとおかしい。わたし達の関係が以前の軌道と逸れてきてる。わたしの冗談を柔軟に受け止めていた表情はいつからか硬直するようになり、返事は生煮えで送られるようになった。わたしがいくら趣向を凝らした話題を振りかけたところで変わり映えする兆候はない。わたしと一緒に活動するのが嫌になったのか飽きたのか、真意を聞きたいけれど君が無口だからわたしの口元も引き締まる。一種の倦怠期かと楽観してまたいつもの調子になることを待ち望むが一向に立ち直らない君。そんな君の態度を目の当たりにしてわたしの話しかけようとする気遣いも削れゆく。二人で過ごす時間の中に冷淡な霰が降る。原稿が手に付かないと特別鋭利に感じる。わたし達の関係はそれなりに続いてきたけどここで締め切りなのかもしれないと思った。それならば一層のこと本音を浴びせてこの関係を終わらせてやるか。君を惑わさないよう遠慮していたわたしの考えを伝えようか。君をわたしで説き伏せて。
わたしは君に尋ねてみた。流行しているあの作品をどう思うか、わたしはつまらないと信じるけど、などと必死に痛烈な批判を加えてわたしの価値観を送り付けた。しかしそれでも君は「あ、そう」と一言添えて文脈を閉じた。昔と比べて極端に喋らなくなってしまった君が何を思うのか分からないからわたしはわたしの都合で語ると、君は狙ってるのかいないのか別として表面上は黙りながら心の内では情熱を燃え滾らせてる如何にもなキャラクターに見えた。所詮素人のわたしの弾糾は返球して、真面目に目標へ一直線を描く君の方が賢者であると目線を高く口数を減らすことでわたしに苛立ちを与えた。
「君、わたしの話聞いてる?」
「あぁ」
「いや絶対聞いてないだろ。さっきから、てかずっと前から生返事過ぎるんだよ。何でそんな反応薄いの?」
「別に」
「またそうやって二、三文字で会話を終わらせようとする。わたしと君の対話を単調な文体にしてる。もっと会話に工夫してよ、わたしが独白してるだけだろこれじゃあ」
「ごめんなさい。でも今集中したいから」
「嘘だ。今のみならず教室でも帰り際でも君は無口に自分の世界に篭っている。効率的に活動しようとしてるのか知らないけど、答えを濁すのは考えてないからじゃないのか?わたしに対して考えることを放棄してるんじゃないの。わたしにこんなことを言われてもそっぽ向いてるね君は。もしや君には感情すらないの?あるとしてもそんな大人しい大人ぶって抑えきれる程度の感情で真の感情を宿してると思い違うなよ。ロボットか君は。もっと人間らしく感情的に衝動をぶち撒けた方が好感度上がるけど」
「…………」
「敢えて考えてないんだとしたら君は良いよね。悩みなんてないんだろうね。苦悩を効率が悪いと思って考えるより先に手を動かすことができる段階なんでしょ。機械的に書き続けて毎日更新して、ある程度の支持を集めたら感想くれた人に『ありがとうございます!』とか返信してる。わたしはスランプが日課だからそんなのとは無縁だなぁ」
「…………」
「でも正直に下すわたしの評価において君を羨ましくは思わない。順当にプロを目指す君を否定してあげよう。本来内に秘めるべき観念を優しさで君に忠告してあげると、君が『良い』を生産してるとしたらわたしは『凄い』を錬成してるという決勝点で君とわたしの差は決定打されてる。既に流布されたことを『良い』と思って君に限らず多くの人はシェアするんだろうけど、わたしはその恩恵を受けたことがない。『良い』ものを読んで『良い』なぁと思っても一週間すれば忘れるしキャラの名前を覚える気にもなれない。『葵』とか『渚』とか虚構だけでも十万人くらいネーミングされてそうなフリー素材を記憶に割くのが勿体無いわ。一方で『凄い』ものは愛して止むことがないし少し反感を抱いたとしてもそれを覆い尽くす魅力があるからまた直ぐ心血が奪われる。この段差を君達は理解してなくて全部を同じ定規で測量するから測れないものを同じゴミ箱に分別しようとするんじゃないの。わたしだって偶にはバリエーションを効かせて『良い』ものを作ったりとするけどそれはツンデレの心変わりみたいなもんだからな。一般受けの何が面白いんだよって。ランキング上位にある作品をうっかり様子見してもわたしにはどれも同じようにしか見えないんだよな。君達の中では特別なのかもしれないけどハイキング観光客からすれば賑わう山脈の枯木に過ぎないんだよ。偏に君達が周りの評価ばっか気にして模倣でやり過ごしてきた結果だろうね。ローカルアイドルな君達が水臭い魚心で何か新しいことをしてるつもりでもアイデアもクオリティも全然大したことねーからな。「皆さんの期待に添えるよう頑張って書きます」とか「私は書くために生きている」とかそんなことはくそどーでもいいーんだよ。お前のノンフィクションな身の上話は恐ろしい程駄作で話すだけ無駄なの。こっちが気にするのは君の作品の更新なんだよそんなことも認識しないでよく口が開くな。本当の自分とか何とか言って一聴に値しない演説をするのが好きだよね君達は。読者の立場になる以前に単純に面白さを知らないだろ。規範に則ったシナリオさえあれば面白いの判決を下すだろそんなんじゃ。中学生でも気付ける退屈加減を君達は頑なに保守して大事そうに抱えてるのを見ると面白くないけど可笑しいね。中学生で何が面白いか不明だと見下してたものを面白いと思うようになったらそこでつまらない人間の出来上がりだな。つまり君はつまらない創作家。確かにわたしより活動歴長いし人気は比にならないほどあるけどそんなことに何の意味がある?流行に従うだけでは誰の心にも残らず死んでゆくのは定説として。わたしは死んでも尚むしろ死して強く爪痕を光り輝かせる予定だけど」
「…………」
「君とわたしの違いは何?君がわたしより閲覧されてるのは何故?評価と実力の差が釣り合ってるように見えないんだけど。君から見てもそう思わないの、それか何かと理由をつけてわたしはだめだと批評するの?わたしや過去の君のような不満の背景はもうお忘れで日々幸せそうに呟ける御身分なのですか。君だってゼロ人のファンから始めたんだろ。君にも下積み時代はあったはずだろ。まさか初めて書いた作品がデビュー作とか言ってくれないよね。不特定多数から持て囃されるようになって君は態度を変えたりしてないよね。わたしは一貫するつもりだけど多分だからこそ一人もファンが増えないし送られるメールは運営からの通知ばかり。君は運が良いだけなのかな」
「そうかもね」
「正直アマチュアもプロも変わらないよね。わたしからすればプロアマの違いとされる意識や責任などの定義になってない定義はどうでもいい、つーか当たり前、大体君が言う意識は意識じゃなくて理性だし、何のために創作してんのって感じで実質的にやってることは同じなのに階級付ようとするのは分類したがる君達の悪い癖。ステージが違うんだよと君達は悪評のしっぺ返しに時折誇るけどそれは自分は偉いと言い聞かせたいだけで違うのは観客の規模くらいで舞台は変わらないと思うよ。ていうか人間なんて大体誰だろうと変わらない。烙印を過信しちゃいけない。わたしは違うけど。違うつもりと譲歩しておくけど。だから『アマチュア作家』とか『ようやく小説家を名乗れるようになりました!』とか聞くとその言葉遣いの時点で謙遜なのか計り知れないけどやる気ねーだろと添削したくなるわ。なるかどうかじゃなくてやるかどうかだろ。わたしは君達に合わせて仕方なく使ってるけど。それと君達は書くことに対して仕事とか作業とか原稿とか締切とか創作家らしい用語で自分をその立場に当て嵌めたがるよね。禁じる訳じゃないけどわざわざそう言う必要があるのか、書くか書かないかで片付く問題だと思うんだけど。そういったプロの悩み風のことを敢えて差別してアマチュアが吐いてると一層お飯事にしか映らないね。敢えなければプロも。例えば求めてるものと求められてるものが違う、とか言って嘆くならその時点で君は才能ねーから退職しろ。本当に力があれば自分が書きたいものは自ずと相手の期待に沿うはずだから。何で周りに合わせて妥協するのかな諦めるのかなぁ。生活のためだとしたらじゃあ君は何のために生きんのって。生きるか死ぬかで一瞬を生きろよわたしみたいに。そうやって中途半端だから多くのアーティストが「昔の〜〜じゃない」と見捨てられながら時の流れと共に落ちぶれてゆくんだろうな。年齢や時代に操られる程度の自意識なんだろうね。一、二回世間に旋風を起こした程度でその場所にぐだぐだ居座り縋り続けて下らない自論に拘るようになり、当然の報いに面と向かって売れないとかほざきやがりやがて自分のファンしか見なくなってゆく。歴史に名を刻んだと言われながら所詮狭い世界での内輪話。有名なら辛い悲しいって言うんじゃねーよ有名なだけで満足してろよ。下手に黙ったり意味ないことはしないように恐れてる様子もつまらないし。調子に乗って当たって砕けてくれたらより有難いのに。少しでも見られた上で売れなかったり新たなファンを獲得できなかったりするのは完全に自身の責任だからね。逆に運悪く見られてないだけのわたしみたいな存在は一度火がつけば破滅的な爆発力で勢力拡大できると思って信じてるんだけど。とにかくこんな嗄れた創作家はアマチュア時代からやり直してもらいたいよね。実力の無さが一目瞭然、旗幟鮮明。とっとと辞めろ。わたしに代わらせろ。わたしがプロになったらそんなつまらないことしないから。つーかプロにならせろ早く。君とわたしの何が違うんだっつってんだろ」
「ねぇちょっと、場所考えて。語気荒いし相当目立ってるよ」
「いいや考えないねというより考えてるね平素から。奇怪を吹聴されるリスクを考えた上でそれより言いたいことを言いたくて言ってんの。わたしは今を生きることが最優先なの。だから逆に君らの言う考えるはわたしには考えてるように思えないんだけどな」
「……皆の視線が集まってあたしも迷惑被るんどけどなぁ」
「そうそうわたし達が居るここは名著とされる本が群生する場所。ここにある蔵書はほとんど読み尽くした。だが魂揺れるほど面白かったり的を射て共感できる作品は一つとしてなかった。昔も今もつまんねー作品ばっか。芥川賞とか直木賞とかこのマンガがどうたらとか、受賞作も賞自体も周りの反応も単純過ぎんだろ滅びろさっさと。「あの人には文才があったんだね!」とか人間に文才も何もあるかよ識字できれば誰だって文章なんて書けるだろ。大体何で死んだ作家の埃まみれの冠を受難する必要があってしかもそれを光栄に思うんだよ文学進歩させる気あんのか。まぁしないだろうけどこれ以上は。それすら体得してないできない程度の作家しかいねーんだよカルチャーニュースに取り上げられるのは。野心を所持してる風な態度取ってても何処か誰かに配慮した言葉をインタビューで語るんだったら結局命懸けてないだけだと思うんだよねぇ。だから仮にわたしが受賞したら一輪車で会場に突っ込むか賞状をその場で破り散らしてやろうかくらいには思ってるよ。今はそうすべき時じゃないからやらないけど。こんな埒の明かない妄想を繰り返してる場合じゃないし。逆境に立たされながら言い散らかせる今はやはり散らしに散らしてこのチラシが何処かへ宅配されるのを待つしかない。書き溜めるしかない。一時間で千文字書けば一日五時間書くとして二十日間で十万字、約一冊分書けるはずなんだ。そう分かっていながら何ヶ月経っても夢の実現に進捗が伴わないから妄想で慰めちゃってんの。『今まで頑張ってこれたのは応援してくださったファンの皆様のおかげです』『関わってくださった全ての方に感謝を』『みんな幸せになーれっ』『何で世界は平和にならないんだろう?』なんて、言っみてーなぁわたしも。絶対言ってやんねーけど。誰の助けも借りずわたしの独力で君達を圧倒したい。誰もわたしを理解しないからわたし一人で君達の安寧を矯正してやろう」
「あなたは天才なんだね」
「ああそうだね自覚はあるけど。わたしの精神年齢は還暦を超えてると思うし。誰よりも早く成長して何をやったところで最後に人は死ぬことを知ってるからこそスローペースになってる部分はあるけど。でもそう言って切り離されるために自問自答のために活動してるんじゃねー。君達に見られないと始まらないんだよ。見られなかったら存在してないも同然なんだよ。君達は批判される度に不貞腐れるけどアンチがいるだけましだろ。何も言われないのが何より最悪って知らないの?アンチが居る内は君は安置されてるからアンチをファンから追い出そうとするな。誰にも見られなかった頃の気持ちを忘却すんなよ。わたしが一番可哀想なんだよ。君がわたしのことに興味ないなら他の人にも興味なくしてよ。他の人なんてつまらないとわたしは思うから君も思ってよ。何で君には分からないの。分かろうと歩み寄らないの。むかつくなぁ」
「だったら、もう少し頑張ればいいのに」
「……はぁ?」
「あたしに怨ずるくらいだったら努力しろつってんの。あのねあたしも正直言わせてもらえば、あたしはあなたより遥かにずっと苦しい思いをして挫折して、皆を見返してやろうと藻掻いてきたんだよ。才能でどうにかしようとするあなたとは違うの。そんなだからあなたはいつまで経っても成長しないの。特に最近のあなたは、あなたにとってどうかは知らないけど、少なくともあたしには、全然努力してるように見えない」
「……むかつく。むかつくむかつくまじむかつくまじむかつくまじむかつく。そのあくまで上から目線がむかつくんだよ。自分が正統派だと気取ってんじゃねーよ。自分を正しいと思い込んでる癖に下手に他人に関わってんじゃねーよ。じゃあどうすればいいのってわたしに従え。わたしの考え通りに行動しろ。読者に媚びるな。重ね重ね宣伝するな。大物作家を尊敬するな。自分なんてまだまだとか拙作とか言うな。わたし以外の創作仲間とやり取りするな。君が人気者だとか思ってんじゃねーぞ。ファンの善意に支えられて錯角すんなよ。画面越しに伝わる君の発言一つ一つがつまんねーから。言わないより言った方が良いとか思うなよ言葉遣いから何から君のつまんねー性格晒してるだけだから。つまらないのは自分がつまらないと思うからってそんなの当たり前だろ!面白さに限らず全ては自分の中で決定されるんだよ自分がつまらないと思えばそれはつまんない作品なんだよそんなことも知らねーのかよ早く死ね!むかつくなぁおい。おぉい!!!!!!努力したから結果が出たなんてそんなの理屈じゃないだろ!そんなん面白くないだろ!君達の言う「面白い」はいつもぜんっぜん面白くないんだよ!!!!!!!!!!!!!!そしてこう言うのも面白くないんだよ!!!!!!!!!!!だったら叫ぶしかねーだろ!!!!!!!!!!!!!!うわあああさfざぁあtdさszdsたrdさdらsqrだくぇsらせらx」
叫び散らしながらわたしは強引に荷物を纏めると図書室から駆け出した。君の顔を最後は涙で歪めて正門を真っ直ぐ抜ける。一瞬だけ後ろを振り向いて扉が開く気配がないことを確かめたら、二人で漠然と歩いていた道を一人で突き進む。君が隣に居なくなった帰り道、独り言で愚痴と水滴を垂らす。
「……君はわたしを分かろうとしない。わたしは君は君程度のことなんか分かり易い。君をわたしの領域に連れ込んで煮込みたい。その時初めて気付いた君にわたしが上から『そんなこともやってないの?』って言ってあげたい。君とわたしは対極にいる。多分わたしは君の先回りをしてる。君が先回りしてる可能性も先読みして何処までも先回りする。そうやってわたしがあれこれ考えてる間に君は所謂速筆で作品を仕上げてゆく。饒舌に語りながらわたし以外の人と幸福を共有してゆく。むかつく。むかついたところで君にとってわたしは友達以下の同業者だ。わたしだってそうだけど君はそうならないでよ。正面からわたしを捉えて衝撃を受けたらいいのに。現在で否定されようが未来が認めれば本望だけどこの調子じゃ未来も期待薄だし現在も伴ってねぇ。わたしを見ないのは他の人間が生きてるせいか。全国の作家達を催眠術で眠らせたら溜めたアイデアで読み手を独占したい。わたしからすれば皆眠ってるようなものだけど。しかし偶にわたし並みの人間にわたし以上のやる気でわたしの言いたいことやりたいことを横取り先取りされることがある。だからわたしは慌ててる。弱音や懊悩してる場合じゃねー。わたしは投稿できない時に最も過激な苛立ちが募るんだ。今まで創作活動してきて分かったこと。君達は社会だから、続けることがもはや無理なんだよ君達のせいで。あらゆる我慢の限界が来てる。消化不良で飲んできたものが胃酸に乗って分泌される。格段に悪い精神状態から抜け出せない。悪循環を首吊りロープで引っ張ってる。ひたすら腕が痒い。ドラッグの単語に心惹かれる。どれもこれも世界が無くなれば済む話だけど。でもまだバッドエンドは早いだろ。だからわたしを見ろ。わたしをストーカーするくらい愛せ。わたしが見て欲しい相手は運営じゃなくて君だ。君に支えてほしい。わたしだけが叫ぶから、君にできないことを。この社会に生きる上で」
歩道橋の頂上で祈りを唱えても奇異の目を買うだけで終わる。
くそ、くそ。
君が居なかったら誰に言えばいいんだよ。誰が聞いてくれるんだよ。
読者?どうせ誰も聞かないだろ。居ないだろ。
昔から、君だけは聞いてくれていたのに。
アマチュアなわたしはまた読者を失った。
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