迷子のこねこたち

花色 木綿

プロローグ

 この世界には、一体どれくらい迷子になってしまった子猫達がいるのだろうか。


 一匹、二匹、三匹……と、いくら数えてもおそらく切りはない。それはまるで眠れぬ夜に数える羊と同じだ。果てなんてない、星の数ほどいるに違いないのだから。


 僕がKと出会ったのは、とある名もない平凡な雨の日であった——。

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