空虚

空っぽな伽藍洞に

言葉になりえなかった言葉が落ちて

それがあちこちに反射して

僕の心を突き刺した


言いたいことは結局言えずに

伝えたかった言葉は喉元で

過ぎた景色を弔えど

悔いを残した事は弔えない


何十万文字費やして

自分を再構築できたって

生まれ変わったわけじゃないから

どうせ人間は変わりゃしねえ


お陰様で欲しい物を手に入れて

見たかった景色も数知れず見た

それで満たされると思っていたのに

どうして空虚なままなんだ


同情して欲しい訳じゃない

だが、そう言う自分と向き合う時間が必要で

だから僕にはこの詩が必要だった

不完全な言葉が必要なんだ

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