シナリオ:END1 輪廻からの追放

 何らかの衝動や探求心によって君はボタンを押してしまう。

 白い光が辺りを包み、


「起きろ! 冒険者達の徴集ちょうしゅうがかかったぞ! 今すぐ酒場に来い!」


 アイザックの声をまた聞いた。

 クランクが言っていた通り時間を戻せた。

 そして何よりも……今君の手元にホワイトスフィアが存在する。

 アイテムが増えた。

 君に許された仕様だった。

 君はこの仕様を駆使して、奈落を制覇しゴハンヤの住民も救い、最も活躍した君は誉められる。沢山の人達から感謝され報酬も受け取った。


 その後の君の人生は簡単だ。

 失敗すればやり直せば良い。

 数日前に遡り最善の行動をすれば良いだけなのだ。

 そうすれば、皆は自分に感謝し報酬ももらえる。

 君はあっという間に人族の社会で地位を築き上げた。

 君に倒せない敵などいない。

 誰も尊敬の念を君に送ってくる。


 この力があればなんだって出来る。

 暇潰しに人を殺したり、襲ったりしてもやり直せる。

 この手の平の中にある白い機械は君の力と心を神に仕立て上げるには雑作もなかった。


 なに、君のよう狡猾な人間は失敗することなんてない。

 だって君はこの機械の仕様を熟知しているのだから。

 大丈夫、君なら上手くやれる。

 上手く世渡りが出来る。

 大丈夫なんだ。


 また、君の前に失敗が振りかかってきた。

 でも問題は無い。

 この失敗を次に活かそう。

 君の幼い指はホワイトスフィアのボタンに触れ、そしてスイッチは押され……

 そして、君はその場から消えた。




エンディング1「輪廻からの追放」


経験点1000点 成長点1点 報酬20000G

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