シナリオ本編

シナリオ:ハングアウト 冒頭

○物語導入(PL全員が共有)

注意:冒険者同士は知り合い同士ではなくても大丈夫です。序盤は全冒険者がNPCのアイザックから同じ話を聞いで進行するとスムーズです。



「起きろ! 冒険者達の徴集ちょうしゅうがかかったぞ! 今すぐ酒場に来い!」


 夢うつつの中、君は宿舎のベッドから起き上がる。

 ここはアルフレム大陸西部ブルライト地方、ラージャハ帝国を少し離れた荒野のど真ん中にある小さな町パンリカ。

 深夜、ここで知り合った人間の冒険者アイザックが勝手に扉を開き、君を起こしにきたらしい。

 アイザックは話を進める。


「こんなド田舎まで王都の騎士様達が、わざわざ訪れての依頼だとよ。偉そうにこの街にいる冒険者をかき集めろって言われてんだ。だからお前を起こしに来たって訳さ」


 アイザックは急いでいる様子で、


「じゃ、そう言うことで酒場に来いよ。俺はお駄賃をもらってるから他の達どもを起こしに行かなきゃならねぇんだ。あと、寝癖も直して来いよ」


 出ていこうとしたアイザックだが、思い出したように戻ってくる。


「そう言えば、何か扉にバラが刺さってたぞ?」


 そう言うとアイザックはバラを置いて、君の部屋から出ていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここではPLがロールプレイをしてきた時の返答例になります。

冒険者アイザックに対して↓


Q,行きたくない

A,良いのか? 話によると依頼を受けただけで1000Gの前金が全員に配られる話だぜ。

(これ以上ごねる場合はやる気のある新しい冒険者シートを準備して下さい)


Q,お前の友達じゃない。

A,そんなこと言うな。俺達冒険者は兄弟も同然だ。


Q,何の任務なんだ?

A,詳しくは聞いてねぇが……恐らく最近できた奈落アビスかもしれないぜ。詳しくは騎士達から話があるだろ。


Q,アビスってなんだ?

A,それは知っとけ、魔神が作ったって言われてる異次元の穴だ。俺が初めて見た時は、穴って言うよりも玉みたいな形だったけどな。まあ、俺達からしたら魔剣の迷宮と同じだ。


Q,魔剣の迷宮って何?

A,ルールブックを読め。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 君はアイザックの言う通り冒険者の酒場ウマイパン亭まで訪れる。ウマイパン亭は、依頼の受注を行っており簡易的な冒険者ギルドの役目を担っている。

 酒場の中には(PL人数×4)人の冒険者が集まっており、その前には甲冑姿の騎士団。そして、その中心で気丈に振る舞う眼鏡エルフ女騎士がいた。


「これで本当に全員か? ま、少人数であった方が好都合か……」


 女騎士が冒険者を見渡し確認し終え話し始める。


「よく集まってくれた冒険者諸君。さっそくで悪いが、我々から緊張の依頼を申し出たい。内容は知っている者もいるだろうが、数日前、少し離れた隣町に出現した奈落の件だ……」


 詳細に話される。

 女騎士の名前はエイザンと名乗りラージャハ帝国の第六師団騎士団長だと自己紹介する。数日前突如現れた奈落によって時空が歪み、隣町ゴハンヤと共に周辺が一気に飲み込まれてしまった。

 ゴハンヤの住人の安否は不明。

 冒険者達は奈落の中に入り、住人達の救助並びに奈落の根源である剣の形をした黒い結晶の破壊を頼みたいとのことだった。

 奈落の仕組みとして奈落の核アビスコアを破壊しなければ現状外に出れない為、発見した住人の安全を確保し、奈落の核アビスコアの捜索と破壊をすることになるだろう。

 そこまで話すと、眼鏡のズレを直しながら女騎士のエイザンは声色を変える。


「……ここまでは正直、国家騎士としての建前に過ぎない。君達にお願いしたのは、その奈落に自ら逃亡した男を捕まえてきてほしいのだ」


 その男の写真を見せられ名前はクランクという(ループした回数×5-30)代人間の男性だそうだ。

 マギテック技師であるが、国内にある物を盗み逃亡したとのこと。

 情報によると、さっきまで話していた隣町の奈落へ自ら入っていったとのことだった。


「この依頼を受けてくれるなら準備として前金1000Gを全員に渡す。そしてその男の身柄を確保し我々の元へ連れてきた場合、依頼を受けた全員に20000Gを渡すことを約束しよう」


 と、エイザンは宣言した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここではPLがロールプレイをしてきた時の返答例になります。

エイザンに対して↓


Q,クランクは何者なのか。

A,犯罪者だ。それ以外にない。


Q,何を盗んだんだ?

A,……形状は片手で持てる程の白いマギスフィアだ。そうだな、捕縛が困難であると現場で判断した場合、最悪クランクを殺してでもそのマギスフィアを持ってきてくれ。


Q,白いマギスフィアについて

A,我々も詳しい話しは聞かされていない。だが、かなり重要な代物とだけ聞いている。(本当は知っており、国家機密情報の為頑なに喋らない)


Q,騎士団が奈落の中へ行けば良いだろ

A,もっともな発言だが、我々奈落から現れる魔神や魔物を塞き止める役目を命じられている。こちらの人数も限られている為、こうして人手を募ったのだ。


Q,結婚して下さい(以降セクハラに対して)

A,貴様、朝から酒でも飲んでいるのか? 顔洗ってこい。


Q,眼鏡が素敵ですね

A,貴様、眼鏡に興味があるのか? 実はなこれは――〈五分後〉貴様は中々見込みがあるな。良いだろう気に入った、これをくれてやる。(アイテム【エイザンとお揃い眼鏡】を獲得、50Gで売れる)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー



 エイザンは続ける。


「実は酒場のオーナーに君達の能力について聞いている。勝手ながら能力を参考にチームを組ませてもらった。今回だけで良い、ここにいる冒険者全体が最大限の力を出せるように我々の指示したチームとして挑んでもらえないか」


 と、彼女は冒険者達にパーティーを組ませた。ここでPL達は合流しお互いに自己紹介をし合うこととなる。

 君達を呼んだアイザックは別のチームに所属することになった。

 PL達が互いに面識がない場合、彼は次のように話しかけてくる


「お? なんだ、珍しい組み合わせだな? こっちは俺以外女の子だけで両手に花だ! 俺もお前等のチームでも良かったがすまねえな。あー、今日は運が良い! お前等もまあ、仲良くしろよ! お互い頑張ろうぜ!」


 こうして君達は騎士団達と共に奈落の場所へと向かった。

 前金を用いて買い物を行っておくと良い。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここではPLがロールプレイをしてきた時の返答例になります。

冒険者サンリアに対して↓


 前の時間軸で会っている場合冒険者が会いに行こうとするかもしれない。

 サンリアは探せばいるが、君達に対して面識はない。

Q,私達のことを覚えてますか?

A,いいえ、初めてお会いしましたわ。


Q,仲間達とはぐれないようにしろよ。

A,優しいお心遣いありがとうございます。でも、大丈夫です。私はしっかりしてますから。


Q,貴方はスカウトギルドの刺客ですか?

A,いいえ違いますが……もしかしてミルタバルの神官だから、そういっているのですか? だとしたら誤解です。よく盗賊の神と言われていたりしますが、悪の所業を解き明かす神様なのです。

 と、やんわり否定する。

 神の指先ミルタバルにかけて……

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 馬を使って騎士団と共に現地へ向かう。

 場所は砂漠、黄色く広大な砂場が広がる中、異質な半球状の黒いドームが電気を発して鎮座する。ドームでは簡易的に作られた矢倉に、共に着た騎士団と同じ姿の騎手達が取り囲んでいる。


「ここが、君達に探索してもらう奈落だ」


 エイザンが奈落間近まで我々を誘導する。


「改めてもう一度確認するが、我々は――」


 彼女が話し始めた直後、君達の目の前の奈落からタコのような異形の触手が生えてくる。驚くのも束の間、エイザンは剣を抜き触手を叩き切った。

 この世のものとは思えない断末魔が向こう側から聞こえ、切られた根本は暗黒の中へ引っ込んでいった。


※触手に〈知名度判定〉をすると魔神のナズラックだということがわかる。


「このように魔神が外へ出てくることがある。我々騎士団は魔神の侵略を阻止する為、君達を雇ったのだ」


 エイザンは剣に着いた液体を払い、我々に確認を取る。


「この先、今のような奴らと間近で対面し戦う場面も考えられる。中に入れば、核を破壊するまで恐らく出れないだろう。改めてだが気を引き締めて挑んでくれ」

「へへ、誰に頼んだと思ってるんだ? 俺達は、泣く子も黙る冒頭者様だぜ!」


 エイザンの言葉に、一緒に着たアイザックは意気込みを伝える。

 その言葉に周りの冒頭者や君達も賛同したことにしよう。

 その様子を見たエイザンは頷く。


「よろしい。それではチームごとに東西南北に分かれて奈落へ侵入せよ! 迅速にクランクを捕縛し、奈落の核を破壊するのだ!」


 彼女の号令と共に、君達は奈落に触れ吸い込まれていった。


※この段階で時間帯は【朝】になります。


※ここでエイザンの作戦に意義申しても、聞き入れてはもらいません。それでも反発するなら作戦から降りてもらい報酬は払わないみねを伝えて来ます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る