9月
チ○コ事件で冷めかけていた。浮気はしてなさそうだけど、そういうことが出来る男と判明して、長期的な展望が描けなくなっていた。浮気をわりとすんなり許せる人とか、頑張れば許せる人とか色々いるけど、私はどう頑張っても無理。気持ちが途切れるし、前と同じ状態に戻ることはない。だから、今回も家に誘ってくることがなかったけど、どうでもよくなっていたし、また別の泊まりたいホテルがお手頃価格になっていたから予約。さらにもう一軒、いいホテルがかなりお手頃になっていたから予約。
ホテルのドアを開けると、カイルがキスをして来ようとしたけど、私は「あー、いいから先中入って。」的なそぶりで彼を中に入れた。「4ヶ月も会ってないのにキスもさせてくれないなんて。」とブツブツ彼は言ってた。会ってみたらカイルは普通だった。昔、「体が小さいからレスラーとして成功しない。」とプロレスファンに言われた話とか色々してくれた。「グルーピーがいるなら試合を見に行きたくない。」と言ったら、グルーピーはいないと言っていた。ワインを飲んでたら、「これから別れようとしてる時に”今日は彼とワイン”みたいな感じで元カノがフェイスブックにワインの写真を載せたことがあった。」と彼は言ってた。一晩で'I missed you'.(寂しかった)と4回言ってきたけど、もはや行動より気持ちが先にあるという状態じゃなかった私は、”4回も言われて、こっちが何も言わないのはまずいな。”と頭で考え、1回だけ言った。
翌朝、朝ご飯を食べていたら、my family(マイファミリー)という謎の単語が登場。カイルの両親は亡くなっていて、一人っ子だから親戚はいても父母兄弟という家族はいないはず。話を聞いてみると、元奥さんの家族と今も連絡を取っているという話だった。日本に越してくる時に色んな手続きでお世話になったとか。それに怪しさは感じなかったけど、口をすべらせてmy ex wife(元奥さん)というところをmy wife(奥さん)と言って、その後すぐに言い直してたのに怪しさを感じた。”7年以上前に別れているはずなのにmy wifeって何?”と思った。とりあえずその場はやり過ごした。別れ際、「ハッピー?」と聞いてきたから、「なんでそんなこと聞いてくるの?」と言ったら「見てるだけじゃ分からないから。」と言ってきた。自分の幸福に他人の存在はそこまで関係ないと思っている私には、カイルがいようがいまいが私がハッピーだということに変わりはないから、「うん。」と答えた。
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