ホテルって
5月。とあるパーティーに参加しなければいけなかった私は東京のホテルを予約。女性専用フロアだという話をカイルにすると、「冗談でしょ。」と言ってきた。そもそも私はシングルの部屋を予約して男を連れ込むなんてことはしないし、女性専用かそうでないかは関係ない。それに、どうして私が2人分のホテルを予約しなきゃいけないんだと思った。そういう話をしていたわけでもないし。「君も一緒に一夜を過ごしたいと思ってたと思ったんだけど。」と彼は言っていた。付き合うと合意したわけではないから、家に行かなきゃいけないというわけでもないし、たまたま泊まりたいと思っていたホテルが手頃な値段になっていたから、彼がそう言っているしそこを予約。
3ヶ月弱ぶりに会ったけれどそんな感じはしなかった。夜ご飯を食べて、ホテルの宿泊者専用ラウンジに行き、ラウンジでうるさくする人が好きではないから、カイルに「静かにしてね。」と言ったら不機嫌になった。”やってられない”という態度を見せたから、「じゃあ私だけお茶を飲むから。」と言って、お茶を飲んだ。近くの公園へ向かう時に、「自分らしく振る舞っているだけなのに、そんなので批判しているとか言ってキレられたらやってられない。」と言うと、「君は僕を遠ざけようとしている気がする。この前会った時、全然時間がなかったけどすごく楽しかったよ。」と言っていた。散々メールでファーストキスがなんとかと言ってたわりには何もしてこなかった。公園は東京タワーがすぐ近くに見えるいい場所だったのに。ホテルに戻ったら夜景が綺麗だった。でも、カイルはキスが下手だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます