深海の底

@teteoran

第1話 始まり

 クリスマス。世の中は軽快な曲と喧騒の中にある。しかし男は一人、電信柱の前で立っていた。

「これに...にするか」

男は電信柱から紙を引きちぎる。

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アルバイト募集

日給 1万

仕事内容 1時間程度の仕事

期間1週間程度

年齢不問 性別不問

交通費支給

※追加報酬もあり

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「とりあえずメールしてみるか」


 男は慣れた手つきで 必要事項を打ち込み、ためらいなく送信ボタンを押す

送信して数秒、すぐに受信メールの通知が来た


「お、早いな。これは追加報酬にも期待できそうだ。」


メールを開くと


「合格です。、仕事の方よろしくおねがします。 鴨居」


「え?」


携帯の画面は文字化けを起こしながら1と0の数字の羅列になっていく。


「ちょまっ」


僅かな浮遊感を体に感じながら、身体を覆う数字。消えゆく意識の中、最後に聞こえたのは何かの落下音のみであった。


 路地には、画面の割れた携帯。画面は点滅しながら、文字列を表示している。


           HELLO WORLD


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