エピローグ 神になったのですの!!

「とんでもなく暇ですの…」

お排泄物神を倒した私は、残りの権能全てを手に収め、新たなる神になっていた。


これが、非常に退屈だ。

神としての仕事は『権能』に任せれば全て終わる。お陰でやる事が無い。

やってる事とすれば、だだっ広い空間の中心で優雅に紅茶を飲んでいるだけだ。


「こんなはずじゃ…無かったですの…」


私、雪花(せっか)血死(ちです)がTSお嬢様として転生したのは、家族や友人がいる恵まれた生活を送りたかったからだ。


こんな退屈な日常を送りたかった訳では無い。


「叶うなら…神になる前に戻りたいですわね。」


私は神に祈った。でも願いは届かない。

私が神なのだから。





…私が神…神、


「私が神でしたわ!」


私は足元に転がっていた真実に辿り着いた。


〜私が神であるのなら、

何でも叶えることができる!!〜


「前は急げですの!!権能『異界接続』」

目の前にワームホールが空いた。


「からの!権能『転移』」シュン…



〜異世界 ナーラシア〜


水色の地面を踏みしめて、

自分の存在を感じ取る。

ああ、私は異世界に来たのだと

「やりましたわ!これで憧れのお嬢様ライフを送る事ができますの!」


「お嬢様。一つだけご注意があります。」

権能『コンシェルジュ』が語りかけてきた。


「何ですの?」


「仕事に支障が出るので400文字以内に帰って下さい。そうしなければお嬢様は…」


「どうせ例の呪いで、ですのよね?」

胸に不安が募り、声が震える。


「違います。管理下にある世界ごとお嬢様が消滅します。」


「なんでですの!ボー○ボ並みに因果関係が不明ですの!」


「それが『摂理』ですから。」


「当たり前な事のように、意味不明な事を言わないで欲しいですの!!」


「もう頭にきましたわ!私は私の願いを叶えるですの!『摂理』なんて、お排泄物喫食しろですわ!」


こうして新たなる戦いが始まりましたのよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

1話完結なんてもう遅い!私の手にかかれば400文字で異世界を救えますわよ〜転生TSお嬢様の異世界RTA記〜 榊 せいろ @seilo2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ