第31話BBQ準備と下見

ミーンミンミンミンミン…

ジジジジジジジジ…


蝉がこれでもかと鳴いている中、俺たち4人は山に来ていた。


「さぁ、着いたぞ〜!ここが今日泊まるペンションだ!」


「「「おぉ!」」」


そこは木で立てられた家でかなり立派だ。

しかも二階建てで、ベランダには椅子とテーブルが用意されている。


「ここかなり凄いな」


「だろ?俺も何回か来てるけど凄いよなぁ…」


そんな事を言いつつ俺たちは中に入った。

中もモダンな作りになっていてかなり…エモい。


「わぁ〜!すごいね!花音ちゃん!」


「ふふっ…そうだね」


「おい清水よ。荷物置きたいんだけどどこに置けばいい?」


「んあ?あ〜…とりあえず、部屋割り決めてからな」


「分かった」


そういう事で部屋割りが決まった。

二階は女子組。1階は男子となった。


「よしっと、とりあえず荷物置いたらリビング集合な〜」


「「「は〜い」」」


そういう事で各自荷物を置きに部屋に入った。


「「ふぅ〜…」」


「今日は遊んだな」


「だな〜…」


「だが、真琴よ」


「んー?」


「お楽しみはこれからだぜ?」


「は…?」


清水のその言葉の意味を知るのはそれから数時間後の事になるがそれは置いておこう。


「よ〜し!じゃあ、今から皆でBBQの準備をしたいと思います!調理部隊は…水瀬さんと陽菜ちゃん!炭やその他器具の準備が俺と真琴!各自1時間以内に準備を終わらせられるように頑張ろうぜ〜」


そうして始まったBBQの準備。


この時の俺は清水が怪しい笑みを浮かべていることに…気付かなかった。


「なぁ、これどこ置く?」


「ん〜、そこでいいんじゃね?」


「OK〜」


「あれ?清水、炭どこ?」


「真琴の後ろにあるぞ」


「おー、あったわ」


とか言いながらのんびり準備していると清水が突然辺りを見渡しながら素早く近づいてきた。


「…なんだよ」


「行くぞ相棒!」


「どこにだよ」


「え?下見?」


「下見…?なんの?」


「決まってるだろ?…肝試しのだよ」


「…は?」


「さぁ!行こう!夢の彼方に!」


「おま、それギリギリアウトだからな!」


そんな事を言いながら清水と俺はペンションの裏の方に向かった。


「さて、ここに1本の道があるだろ?」


「あるな。んで、肝試しするってマジ?」


「マジマジ。夏の風物詩といえば花火、祭り…そして、肝試しだろ」


「まぁ、確かにな」


「だろ?でも、今回は女の子もいるから道の安全は確保したい。だから余裕を持って1時間以内に準備をするって決めたんだよ」


「なるほどな。俺らは後炭をおこすだけだもんな」


「ふっ…どうだ!俺の完璧なる作戦は!」


と、ドヤっとしている清水が若干ウザイので俺はスタスタと歩き始めた。


「はいはい、すごい凄い」


「…なんか適当感が凄い」


「そんな事無いぞ?最高峰に褒めてるぞ?」


「それならいいか」


「良いのかよ」


そんな事を話しながら俺と清水は自然豊かな道を歩いていた。


「なぁ、肝試しって言ってたけど、この先に何かあるのか?」


「ん?あぁ。あるぞぉ…いわく付きの怖い怖い神社が…」


「いわく付き?」


「つっても、俺も爺さんから聞いたんだけどな…」


昔むかし、ある所におきくと言う若い女が居た。彼女には好きな人が居て、その名は大造たいぞうと言った。

2人は周りから見てもとてもお似合いでいずれは結婚すると思われる程に。

しかしながら、大造の家は由緒ある家庭でお菊との仲は認めて貰えなかった。

…そして、事件は起こる。

ある日大造が家に帰ると、そこには家が勝手に決めたお嫁さんが居たそうな。

それを知ったお菊は大造の為身を引こうとするが…大造の家の人達はそれすらも許してはくれなかった。

そして、お菊は暗い暗い夜中。薬で眠らされたまま…海に投げられた。


「んで、この先にある神社は大造がお菊の冥福を祈って作った神社なんだとさ。どんど晴れ」


「…いや、かなりヘビィ〜な話だな」


「まぁな〜。それに今でも聞こえてくるらしいぞ?お菊の悲しい声が」


「辞めろよ普通に怖いから」


「ははっ!大の大人が何言ってんだよ」


「怖いもんは怖いからな?」


そんな感じで話していると遂に目的の神社にたどり着いた。


神社は海が見える崖の近くに建てられており山の奥にあるのにしっかりと手入れがされている。神主とかは居ないようで基本は地元の人達が掃除に来たりするそうだ。


「へぇ…思ったより立派だな」


「だろ?とりあえず、拝んで行こうぜ」


「だな」


そして、俺と清水は夜にお邪魔しますと言いながら拝んだ。


「よしっと、そろそろ帰るか」


「だな。帰りはあの道を通っていくのか?」


「いや?もう一本道があるからそこを通っていくぞ」


「って事はぐるっと回ってペンションに戻るって事か」


「そうそう。ま、今は明るいから怖くないけど…夜になれば雰囲気最高だぜ?」


「うわぁ…悪い顔しやがって」


そして、俺たちは道の安全を確保しながらペンションに戻るのであった。


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皆様!おはこんばんにちは!

青の空です!


さて!今回も嬉しいことに☆が増えておりました!

そしてその☆をくれた…


@rookie12 さん

けーちゃ さん

@ford さん


本当にありがとうございます!!!


それとなんですが、あと少しでブクマ数が400人になりそうです!


感想の方は昨日の分も纏めて今日の夜に返しますので少々お待ち下さい!!

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