Suzumi ~涼~




すっかりぬるくなったカフェラテを一気に飲み干す


いつの間にか窓の外はうっすらと霞んでいる




『あの』




『』




『あのお』




“はい”




『近くに泊まれる所はありますか?』




“あぁ 泊まれる所ですか ありますよ”


“街外れに1件だけ古いのがあります”




『そうですか 空いてますかね?』




“あぁ 空いてますよ いつも”




いつも?!




『』




まあいい


そこしかないのだから




『そこまでタクシーかバスで行けますか?』




“あぁ 残念なのですが タクシーもバスもありません ”




『そうですか そうすると 歩いて行くしかないんですね』




“まぁ そうですね”


“そこに止まれればですが”




止まる?!


泊まるだろ!?




『』







Suzumi ~涼~




感じはいい




店の雰囲気もいい




落ち着くな


時の流れが止まりそうなくらい




何よりも


遠くに流れるビートルズがいい




ゆっくり前に進むか




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