Suzumi ~涼~




“今日は穏やかな陽気ですね”




『』




不意に声を掛けられて少し戸惑う




何故か不快ではない


余計な会話はしないだろうと安心し


余計な会話を拒んでいる筈なのに


何故かほっとしている




声の大きさかトーンかかもし出す空気感か




“此処のところ暫くどんよりしていたんですよ”




『ああ そうなんですね』




会話をしてしまった誘われる様に




求めているのか


不安を


安心に


救って欲しいのか




“お代わりは如何ですか?”




『そうですね 同じものを下さい』




”ありがとうございます かしまりました“




『あの』




”はい“




『今度はホットにして下さい』




“はい かしまりました”




自然だ本当に自然だ


それに相反して


不自然だ改めて不自然だ




それを察してなのか


ただの成り行きなのか




此処にいるのはたまたまなのに


何かが見えるかも知れないな




根拠はないが





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