第57話 ハロウィンをやろうよ
休み時間の教室で、海斗は仲間とおしゃべりをしていた。
小野梨沙は皆に話しかけた
「ねえ、皆はハロウィンの日は、どうやって過ごすの?」
海斗は松本蓮と鎌倉美月を見た
「俺達は、毎年特別な事はしていないかな。なあ、美月」
「そうね、話題になるけど、特別な事はしていないよ」
中山美咲も林莉子を見た
「私も、していないわ。梨紗はどんな過ごし方をするの?」
小野梨紗は声を張った。
「ハロウィン・パーティーするの! 仮装してとっても楽しいよ」
林莉子は胸元で両手を合わせた
「ハロウィン・パーティーですって、なんか憧れちゃうわね」
松本蓮はワクワクしてた。
「いいね〜、面白そう。やろうよ! 仮装パーティー」
鎌倉美月は首を傾げた。
「ねえ梨紗、ハロウィンって、やっぱり仮装するの?」
「そうだよ、仮装するの! ハロウィンは日本で例えるなら、お盆のお祭りね。収穫際でも有るけど、そもそも先祖の霊と向き合う日なのよ。でもね、良い霊だけじゃ無くて、悪い霊も下りてくるから、襲われないように怖い仮装をするのよ。これが考え方なの」
中山美咲は感心をした。
「へ~、仮装のゾンビや吸血鬼はそう言う意味なのね。黄色いカボチャは、どういう意味があるの?」
「カボチャを切り抜き、その中にロウソクを立てて、明かりを灯すの。玄関ポーチに置いて、魔除けに使うのよ」
林莉子も感心をした。
「凄い、勉強になるね。だから怖い顔をしているのね」
小野梨沙は人差し指を立てた。
「あのカボチャには、物語があるんだよ。生前に悪い事を重ねて死んだジャックが、天国にも地獄にも行けずに、罰として暗闇の世界におかれるの。彼は苦労して暗闇を照らす火を手に入れるの。その火を消さない為にカブをくり抜きランタンを作るのよ。でもね、明かりを手に入れただけで、暗い世界をさまよい歩き続ける話なの。本当はカボチャじゃ無くってカブなのよ。ヨーロッパからアメリカに、この習慣が渡った時に、カブからカボチャに変わったの。それで、あのかぼちゃの事を彼の名前をとって、ジャック・オー・ランタンって呼ぶのよ。子供達に戒める怖い話だけどね、今は楽しいハロウィンのシンボルなのよね」
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