記憶の剣(つるぎ)

ボンド

第1話 入学と生徒指導



 俺の名前は、藤原優ふじわらゆう、この物語の主人公だ。


 そして俺は、魔法の名門として知られている音海学園に入学した。




 「こっ、ここが……あの有名な音海学園か……」と、ひとり言を言っていると、隣にいた幼馴染の春風胡春はるかぜこはる

 「この前受験で来たじゃん。」と、

 言って、可愛いらしくクスッと笑う。


 「べっ、別にいいだろ?一度こうゆうセリフ言って見たかったんだよ。」と、何気無い会話を校門の前でしていると、学校のチャイムが鳴る音がした。



 ◇



 そして俺と胡春は、入学初日から遅刻した。



 ーー4時間後…



 入学初日から遅刻した俺と胡春は、入学式が終わった後、生徒指導担当の阿久津あくつ先生に小一時間説教を受け、何故か俺だけ竹刀で叩かれた……


 〔何故…俺だけ……叩かれたんだ。〕


 ようやく生徒指導室から解放された俺と胡春は、胡春の両親が経営している喫茶春風で昼食を取る事にした。



 ◇



 「ただいまー。」


 「おかえり胡春。あら優くん、いらっしゃい。」


 「こんにちは。美鈴おばさん。」


 「もう〜やだなぁ優くん、お義母さんって呼んでって言ってるでしょ。」


 「何言ってるんですか。胡春とは、まだそんなんじゃないですよ。」


 「ふぅん…「まだ」ねぇ。と言った後、店の奥に消えて行った。


 「優、注文なににする?」と、胡春が、聞いてきた。


 「じゃあ…アイスコーヒーとパンケーキで。」


 「アイスコーヒーとパンケーキね。りょーかい。」


 注文した料理ができるまで、暇つぶし用に鞄に入れていた本を取り出しそうとしたその時に チャランチャラン〜という音を立て、扉が開いた。


 「よぉ、やってるか?優。」


 店に入ってきたのは、俺の数少ない友人の天野裕也あまのゆうやだった。



             ーー続く

 





             


 


 

 





 

 


 

 


 






 


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