第25話 コソコソ話の盗聴者
「え、」
「そして魔王は僕の妹だ」
絶句。その言葉が一番似合うだろう。ネフレンは驚きと恐怖を混ぜたような表情をしている
そりゃそうだ。突然2週間後に魔王が襲来してきて自分含めて死んでしまうと言われるのだから当たり前の反応だ
「そんじゃ僕はシャムルにもこの話をしてけるけど一緒に来るか?」
さすがに今のネフレンを1人にするのはヤバそうだが…
「うん。行く」
久々に年相応の反応をするネフレンに僕は少し驚きながらもコクリと頷いた
◇◆◇
コンコンコン
「どうぞ」
部屋の中から返ってきた言葉を聞いて僕はドアを開ける
「どうしたのこんな時間に、それに君から来るなんて珍しいね」
そこには声の主であるシャムルともう1人縄で縛られ拘束された老人がいた
(えーと…だれだ?屋敷の中では見たことないな)
「ちょっと話したいことがあったから来たんだけど…その前にその拘束している人は誰なんだ?」
「あぁ、こいつはねどうやら魔王の手先らしいんだ、陰で君たちの話を聴いていたらしいから少し手を出させてもらった」
逃げる様子もなく大人しく拘束されてる老人を見るにそこそこやられたらしい
「それで君たちが話に来た内容もそなのことなのかい?私もまだ詳しくは知らないから教えてくれないかな」
シャムルは少しだけ目を細めながら僕に対して頼んできた
「話に来た理由はその通り。それじゃどこから話そうか…んじゃ、僕は2週間後から来たんだよ」
「は?」
シャムルがネフレンのときと同じような反応を示す
老人の方もそこまでは知らなかったのだろうシャムルと同じ様に驚いていた
「いやいや、確かに君は魔力量が常人じゃ考えられない程持っている…け、ど…」
シャムルが僕の話を信じられずに話をしていたけど僕の顔を見ていくうちにほんとであると理解したらしい
「本当に君は2週間後から来た愁なのかい」
「あぁ、そうだな。そして生憎2週間後ここに魔王が襲来し僕以外は死んでしまう」
そこまで言って全てを理解したのだろうシャムルが何か言おうとした時今まで黙っていた老人が口を開いた
「少年。君が言っていることは本当か?」
「ん、あぁ本当だ。あんたが何を言われてここに来ているのかは知らねぇがあんたの持ってる情報と殆ど違いはねぇはずだ」
「そうか、なら私はここで殺されるわけには行かない…そして少年。君のこともここで処分しなければならなくなった」
言いながら老人は身を拘束している縄を破ろうとしたが
「今は私が会話してるんだ。邪魔しないでくれないかな」
何時ぞやに見たシャムルのプラズマ魔法によって悲鳴をあげる間もなく骸と化していた
(恐るべし最強の魔女…)
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