第4話 ドラゴンキラー

「は?」


 目の前には体に合わない大剣を掲げた少女が立っていた。見た目からして14〜5歳と言ったところだろう。


(殺ったのか?この少女が。一撃であのドラゴンを。)


「危なかったねお兄さん。」


「あ、あぁ。ありがとう。」


「そう言えばなんで、あんなモンスターと戦ってたんですか?あのモンスターはこの世界じゃ一二を争う強さですよ。」


「やっぱり強いのねあのドラゴン。」


「はい。お兄さん見た感じ弱そうだし、分かってたなら戦う相手考えなきゃダメだよ。」


 ぐっ。さすが子供。つかれたくない所をピンポイントで刺してくる。

 そう言えばこの子はどのくらい強いのだろうかあのドラゴンを一撃で倒すくらいだからとても強いのだろう。


ネフレン・ルークエル 14歳 女 Lv.18

体力6500 防御2300 防具:竜滅剣

攻撃4300 特防1900

魔力2100

耐性:ドラゴン耐性(99%カット)

スキル:ドラゴンキラー(ドラゴンに対する攻撃

力を540%up)


(うん。知ってた。)


 僕とは魔力以外桁が違うようだ。

 しかし、あのドラゴンのステータスとも桁が違う。それにやたらドラゴンに対して強い気がする。


「ね、ねぇ。君は今どうやってあのモンスターを倒したんだ?君とあのモンスターとのステータスの差はかなりあったぞ。」


「それは私が今持っている剣の力なんです。」


 そう言ってネフレンは大剣を見せてきた。


「この剣の力は『ドラゴンキラー』なんですよ。」


「だからあのモンスターもあっさりと倒せというわけか。」


「はい。しかし、あのモンスターはドラゴンと言う名が入っていますが正確にはドラゴンでは無いんです。」


 なんだそりゃ。ますます分からくなってきたぞあの雀もどき。


「それじゃあ、倒せるかどうかもわからなかって事?」


「そういうことになりますね。でも、今は倒せたんだからいいじゃないですか。」


 満面の笑みでそう言ってくるネフレン。


(うん。君はそれでよかったのかな!?もしあれがドラゴンの血を引いてなかったら君と僕死んでたよね!?)


 そんなことを心中で突っ込んでおく。

 そんなことをしているとなんとも情けない音が僕の腹から鳴ってきた。

 それを聞いたネフレンはクスッと笑いながら


「いいお店知ってますよ。私もお腹が減ってきたので案内しますよ。」


「それじゃあ、お言葉に甘えてそうさせてもらうよ。」


 それにこれからこの世界で生活するのであればゆっくりと話せる機会を作った方がいいのだろう。

 というわけで僕達は昼食を取りに村に戻るのであった。

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