第2話 ハズレステータス

(どうしてこうなった。)


 次に目に映る光景は自室の天井だと思っていた。だが、実際は見慣れない光景が広がっていた。


(え、だってこれ夢だったんでしょ。さっき冷めたんでしょ。)


 不安な気持ちが拡がっていく。


(え?もしかして本当に異世界転生しちゃったの!?)


 ま、まぁしてしまったものは仕方がない。それに本当に異世界転生しているのであれば望むものは1つ!あの女神(推定)が言っていた

 『チート能力』だ!

 そして、『最強のステータス』だ!

 まずはステータスからだ。こういうのはだいたい最強だって決まっているものなんだ。

 強欲だって思われるかもしれないがせっかく転生したんだこれくらい望んだっていいだろう。


添田 愁そえだ しゅう16歳 男 Lv.1

体力180 防御350 防具 無し

攻撃110 特防280

魔力130000

耐性 無し


「………………」


 え、何このステータス。偏りすぎでは無いでしょうか?


(いや、まだスキルがある。このスキルに頼れば…)


スキル:???


「………………」


 ちーん。なんで、なんだよこれ。もう訳わかんないよ。スキルは魔力だけがバカみたいに高くて、スキルは自分で使うものなのに分からない…。もう訳分からん。

 でも、まだLv.1だ。これからなんとでもなるはずだ。

それに比程度にそこら辺の人のステータスも見てみよう。


村人A 23歳 男 Lv.6

体力620 防御350 防具 無し

攻撃230 特防280

魔力30

耐性 無し スキル:商売上手(Lv.812)

栽培上手(Lv.903)


「…………………」


 うん。もう、なんか僕村人Aなんかに負けているんだけど…Lvもステータスも全部。

 うん。本当にあの女神(推定)はこんなステータスで魔王討伐なんて出来ると思っているのだろうか。

 とりあえずレベル上げだ。

 レベルが上がればステータスも少しは上がるだろうし、スキルも解放されて行くことだろう。

 そうなればそこら辺の草原にも行って適当なモンスターを倒してこようではないか。


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