第58話 無駄話……。
さて、こんな無駄話をしばかりをしていても話しは進みませんわね?
「所で…無駄な話しはそろそろやめませんか?」
「ええ、私も今そう思ってた所ですわ」
「フフフ気が合うね?」
合わないわよ!それこそ無駄です。
「さ、さぁ?それは分かりませんわ。所で……殿下のお国には、一夫多妻のお国にでしたかしら?」
「ああそうだね、第一妃には兄が二人。私は第二妃の子供で実兄と実姉が居るよ。後は第三妃に私より二つ上の兄上が居て。第四妃に三人妹が居るよ」
は、9人男女混合でいるのね……多いことで。
私はそんなの無理ですね。
「と言うことは……一夫多妻が許される国の王子ですのね……」
リシュタール国で育つ兄達は、多分公国に為っても一夫多妻にはしないと思うのよね。
「もしかして……私も一夫多妻にするとお思いか?」
「ええ、そうですわね……」
当たり前では?その文化で育ってるのよね?
その国の王子なのだし?
「フフ、それはないよ。私は幼い頃から母上の苦労を見て育っている。父には可愛がって頂いたが……。他の義母上達とは、余り相性も良くない。寧ろ私や兄上は排除対象だよ。それは他の兄上達とも同じだ。継承権で争ってるのは、第一から第四までだ。と言うか……私以外は争ってるね。姉や妹達は何処かの国にでも、嫁がされるだろうから。まぁ、気の毒だとは思うがね」
し、塩対応なのね随分と……ご兄姉妹には?
「……それはまた……何処の国も継承権争いは大変ですのね?」
「何処の国も?なんか引っ掛かる言い方だが?」
「えっ!あぁ、殿下が此方にいらっしゃる少し前に。他国の王子様が、ここにいらっしゃったのですわ。その方は、第二王子と仰られてましたわね。その方は、義理の弟様から命を狙われてましたわね?確か……。ですから、物騒だと思いまして。それにリシュタール国の第一王子が次の国王で決まってるみたいですので……」
あの二人は仲が良かった気がするのよね?
「ほぅ……リシュタールはそうなのですか?所で?他国の王子とやらは?」
「それは……気になりますか?」
「なるよ?それは」
「え?ですが、もうお帰りになってる方ですわよ?」
「それでも気になる!どこでお知り合いに?」
「……王都から、この領地へ戻って来る途中で。魔物に教われて居たのを助けて差し上げましたら、この領地へ来られたのですわ。そして、旅費の資金をお稼ぎに成られて、お国にへ帰られましたわよ?」
こてんと首を傾げてみせた。
「そ、そうだったのですね?嫌……申し訳ない。少しだけ嫉妬してしまったよ!」
「フフフ。嫉妬ですの?」
「おや、変かな?」
「いえ、殿下こそお国にでは、おもてにるのでは御座いませんの?殿下は……その……」
「私が、なにかな?パトリシア嬢」
「で、殿下は……見目麗しいですし……。少しだけお話しさせて頂きましたが……そ、その…」
あぁ~駄目だわ歯が浮くし……お世辞って苦手よ。
「なにかな?パトリシア………ん」
と言って私の隣に座り直して顔を近づけてくる。
近づかないでぇ!顔!顔が近いしっ!
「え、ええっと……そう!お話しやすいですわ!とてもね?フフフ(あ、危なかった……)」
精一杯言葉をはぐらかして顔を背けた。
本当に危なかった!影の皆さん護衛は宜しくです!
「ククク。容姿を誉めて貰えるのは嬉しいなぁ。それに話しやすいと?」
「ええ、そ、そうですわね。ですから、お国にでも色々なご令嬢からのお話しや、申し込みが多いのでは?」
「ふむ………まぁ、そうだね……だが第5王子とも成ると、そうそう良い話しもないな。一夫多妻とはいえ……ね。それに私の理想は貴女だしね?申し込みは一切切っている。今回は連れて来なかったが、第一執事が出来た奴でな……。その辺は任せてあるよ」
「……あら、先程のロミノ様は?」
「あいつは第二執事だったのだが……まあ、君に対しての態度が悪すぎるからね?首だよ」
……それって私が恨まれないかしら?
よく知らない方から逆恨みされるのは嫌よ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます