第22話 領地へ 人見知り

 お兄様達と、送り出した騎士達の戻りをここで待つ事になりましたわ……。

 仕方ありませんわねぇここは、アレクお兄様の後ろに居ましょうか。面倒なので人見知りの振りをして目立たなくしましょう!え?もう遅いのかしら(笑)

 でも、本当に私は目立ちたくは無いのでアレクお兄様の後ろに隠れる。


(おい!シア?どうした?動き辛いのだが?)


 私が、お兄様の後ろに回ったのでお兄様不思議に思ったのね?小声でなんだと聞いてきます。お願いそのままで居てくださいね?


(いえ?何でもありませんわ?人見知りを発揮してるだけです)

(ひ、人見知りお前がか?……ククク)


何故笑うのですか?お兄様!!


(悪いですか?知らない方は苦手なのですわよ!)

(そんなに可愛いたまか、お前が?ククク)

(グッ!お兄様?失礼ですわよ!ふん!)

(ククク。シアの弱点見つけたぞ、ハハハ)

(もう、お兄様ったら!意地悪ですわ!)


「ほら、ふざけてないで。シア!兄上の元に戻るぞ」

「わかりました………」


 こそこそとアレクお兄様と話して、兄の元に合流をしょうと動いたら、クレマンド王子が軽いのりで声を掛けてくる。


「ねえ、君!ちょっと待ってくれよ、君はパトリシア嬢?と言ったか?」

「は?はい!何でございますか?ヴァルガンド様」


 アレクの影から少し顔だけ出して返事をする。


「ハハハ、そんなに畏まらなくてもいいぞ?君は命の恩人だ」

「い、いえ!私など、大した事はありません……です」


 お、お願いだから話し掛けないで!あっちでケレス様?と言ったかしら。

 あの方が王子に近寄るな、オーラを出してるのが分かるのよ?

 私、空気は読めるのよ?止めて下さいませ!!


「ハハハ。パトリシア嬢。君は強いんだね?あんな魔法は初めて見たよ?」

「い、いえ。私など大した事は・・・」


 とアレクの後ろに、すっぽりと隠れる。


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