第4話 ~ 静観するパトリシア 4 ~

 笑われたのが、気にくわなかったのか・・笑った二人に向かいエミリアは、人が変わったかの様に罵詈雑言を言い放つ。


「そこ、誰だか知らないけど、なに笑ってんのよ!私がこの世界の主役なのよ。もっと敬いなさいよ!あたしは、王子なんかと付き合わない!あたしは押しメンの、アルバン様に合うんだから!!」

「「「・・・・・・」」」


 ピンク頭で、お花畑の言っている意味が半分も分からず周りに居た者が固まる。


 王家の人間に恐れ多くも暴言を吐いた。

これを聞いた、国王陛下は子爵に質問を投げる。


「シュバン子爵よ、些か無礼が過ぎるな。あれは何処で拾ったのだ?お前達には子が居なかったはずだがな?」

「お、恐れ多くも陛下あれは、孤児院で拾って……」

「まぁ調べは付いているがな、全く愚かよのう?」


(全く、馬鹿ばかりで疲れる……。

早々に方を付けるか)


「さて……シュバン子爵よ、お前達に沙汰を伝える。お前は養女使い、私の息子を誑かした。挙げ句に息子に金を使わせ、国に損害を出させた。被害額は白金貨2枚もの大金をお前達は、ルーベルトから騙し取り、ルーベルトの名を使い。皆を騙した、従ってお前達の一族全て極刑だ!晒し首の刑に処す!!」


 言い訳も、聞く意味はないと一方的に刑を下した。


「刑は、明日の朝に執行する。二人を引っ立てろ!」


「ま、待ってください。待って嫌よ私は悪くないわ!全部こいつのせいよ、嫌よ!!!」


 今まで大人しかった婦人が、急に暴れ夫を指をさし罵った。

 すると、なにを思ったのかシュバン子爵も騒ぐ。


「私も悪くない!全てベルガモットが企んだのだ!私達は、悪くない!離せぇーーーー」


 なにを血迷ったのか、懲りもせずベルガモットの名を出し暴れ、騎士に両脇を抱えられながら謁見の間から引き摺り出されて行った。


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