第15話 領地に帰る前の準備 15

 護衛の三人が、慌てて戻って来たので訳を聞くと、中に捕まって怪我をした人が多く居たと報告して来た。


「ここ迄、運んで来れないのか?」

「い、いえ運んで来れなくは、無いですのですが……」

「お嬢がいるのに、ここに運んで良いものか?悩みまして………」


 そうか、気を効かせてくれたのか?

 だけどここで、気を使わなくても大丈夫ですわ。

 どんな人でも治しますよ?私にも限界は在りますが………。


「大丈夫です!怪我が酷いならなおさらですし。聖魔法も使えます。ですから大丈夫です!」

「それなら、手分けしてここに運んで来るとしょう。私と護衛二人で動向する、アレクここに残ってパトリシアを護れ」


 おお、ヴァンス兄様、テキパキ指示して格好いいわ、何でこの兄達は婚約者いないのかしら?


「了解!兄上」

「それとケイル!お前、馬で城まで戻り騎士を連れて来い!あと荷馬車も忘れるなよ!」

「はっ!畏まりました。行ってきます」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る