卒業半年前 2

イリアと二人で、教室に入ると先に登校していたクラスメイトから一斉に見られる。


「な、なに?イリア何かしましたの?」

「そ!そんな訳が無いですわよ、私ではなくパトリシアではなくて?」

「え私?」


 なに?


「パトリシア様……お聞きに成りましたか?」


 どちら様でしたか……?

 あ、あぁクラスメートの一人でしたね?

 確かお名前は……ご免なさい興味が沸かなかったので存じません。


 で、何を聞けば良いのかしら?


「えっと、何を……かしら?」

首を傾げて何と聞く。すると、驚いた様な顔をして私を見るのだけれど……一体なんですの?


「え?ご存知ないの……ですか?」


 何だか!堂々巡りになるよこれ早く言え!


「そろそろ教えて、下さらないかしら?」イラ

「パトリシア。黒オーラが出てますわよ、それではその方が話せなくてよ」


 イリアに言われて慌ててオーラを引っ込める。


「あ、あらご免なさい。で?何かしら」

「あっえっと、ルーベルト殿下の事ですわ。パトリシア様」


 ルーベルト殿下と聞いて、再び引っ込めたはずのオーラが再び解放された。(笑)

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