満月

夜の中天に

こうこうと満月が飾られていた

くじゃくのはねのように

空に光を広げていた


俺はそれをみて

生きているということは

なんて運がいいことなんだと思った


あんなにきれいな月をみられるなんて

俺の五感と五体は

なんて運がいいんだと


会社からの帰り道

とぼとぼと歩いていてよかった

そしてときどき

空を見上げていてよかった

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