不誠実な執着
彩山 唯月
執着心
ずっと、君が好きだった
小学生の頃、私より10センチ以上身長が低くて声も高くて栗のように可愛らしい髪型をしてた君が好きだった
中学に上がって別の人の彼女になった
結局その人とは何も無くて、もしかしたら恋愛感情すら最初からなくて、1年経つか経たないかのところで別れてしまった
別れた時に思い出したのは君だった
小学校を卒業する時、想いを伝えた私に対して君は
俺たちまだ子供だから、中学を卒業する時にまだ俺のこと好きだったらその時はもう一度告白してよ
そう言った
今思い返せば体良く断られただけだったのかもしれないけれど当時の私にはチャンスはまだある、と思わせるには十分だった
彼と別れたあと君を想って、実に不誠実ではあるが、彼と付き合わなかったら良かったなどと考えた
その後私は君のことなどそっちのけで別の人を好きになりそいつを追いかけて同じ高校に進学した
そいつは1年の終わりに高校を中退した
けれどもうその頃には私の感情は2個上の先輩に首ったけであり、想いはみのりお付き合いしていた
私は本当に不誠実な人間なので先輩と付き合ってる間も君のことを想い返すことが多々あった
先輩に対して不満を抱くと、きっと君ならこうするんだ、と理想の君を妄想したりしていた
そして高校を卒業する頃には今度は一個下の後輩とお付き合いしており、その彼とは3年近く交際を続けている
けれど今でも君のことは忘れられていない
忘れられるはずがないのだ、絶対に
君が誰かと付き合う度に私は破局を願い続けた
次君が付き合ってる人と別れたら今度こそ私が君と付き合おう、そう思い続けてもう1年経った
生憎、君は1度別れた彼女と復縁してよろしくやっている
私はいつまで君を想い続けるのだろうか、誰かと結婚したあとも心の奥底では想っているのではないかと思うとゾッとくるものがある
しかしそれでいいと思っている私もいる
好きな物は好きだし気持ちを偽ることなんて出来やしない
願わくば、君が早く彼女と別れてくれることを
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