動かぬ証拠

 7人からの嫌がらせと朋美の裏切りが真地間を自殺に追いやったことは判明したが、自見はそれを陰で操っていたのは図師ではないかと疑った。

 真地間は何かを知ったのかもしれない。そう思うのは、警備隊発足時は皆仲が良かった。それが、図師が次長兼警備課長として支社に来てから2年後、突然真地間に対し7人が過激な行動を取るようになった。つまり、この1年に何かが変わった。


 母親に、支社で知っている人はいますかと聞いたら、経理に村橋順子がいる、姪だと。時々息子と何か話しているようだった。

 その時の息子さんの様子はどうでした、とても憤慨していました。


「どうも今回の自殺は、もっと裏がありそうな気がするなあ」

「私もそう思います、自見さん、ここは動かぬ証拠をつかまないと、図師と対決できませんわ」

「支社長も一枚噛んでいるかもしれない」

「ひょっとしたら二人で仕組んだかもしれませんね」

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