この二人のエピソードを再びお目に掛かれるとは嬉しいです。

アリス君、自分への褒め言葉を楓君に言わせるためにこんな作戦に出るなんてなかなかやりますね。
『君に言ってほしかったから』なんて言われたらドキドキしてしまいます。

楓君の方が一方的に振り回されている印象がありますが、アリス君も楓君にすっかり甘えていて頼りにしている感じがありますね。
他の人が相手では成立しない、二人だけに通じる箱庭のような小さな世界観が愛しく感じます。

私も長野先生の作品は『新世界』を読んだことがあるんですが、美少年ワールド全開ですよね。文体がとても綺麗でびっくりした覚えがあります。
私が読んだのはずいぶん昔なのではっきりとは覚えていないのですが、確か新世界では女になると容姿がすごく醜くなるという設定があったと思います。
少年という存在が限りなく神格化された世界観に衝撃を受け、今でも忘れられません。すごい作家さんですよね。