第46.5話 New Jersey, New Number

「はい、1回生集合!」


根来さんの号令で、アップ前に1回生が集められた。


「ちょっと色々トラブルあって6月末までずれ込んじゃったんだけど、ついにユニフォーム配布できまーす!」


福田さんと美濃さんが持ってきた段ボールを開封し、それを覗き込んでいた1回生から「おおっ」と声が上がる。


順番に配られていくユニフォーム。

早速ビニールの封を開け、袖を通す者もちらほら出てきた。

その中の1人が、真奈美である。


「いやー、ついに慎吾とお揃いだよ。どう?」

「似合ってるよ」


クルクルと回る真奈美と、背中の0番が見目麗しい。

背番号0が、ある程度歳を取ると逆にカッコよく見える現象は、間違いなくある。


「お揃いなのはいいけど、一緒のコート立てないの辛いなあ」

「Aチーム狙ってみるか?」

「秋?」

「そう。今のAは3回がほとんどだから」


学祭の大会は、実は男女混合で出てもいい。

女子が「常に」出場している場合はハンデ得点も貰えるが、そのためには交代要員がいないと厳しい。

Aチームの男子を2人落としてまで入れたい女子がいるかというと、3回生男子が現役のうちはいない。

夏合宿を終えて次期チームになれば、このままだと俺、ヒガシ、ウタ、バッシーまでは多分当確で、後の枠を争うことになる。

女子だとフジの方の加藤もいるので、そことセットならAチームもありうる。


「私、頑張るね。高校じゃ一緒に立てなかったからさ。また一緒に練習しよ」

「おう、待ってるぞ」

「なんか、待たせてばかりだね。私」

「告白以外はな」

「そうだった」

「プロポーズも、待っててもらおうかな」

「ばーか」

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