雨が嫌いな普通の少年がもしも雨が好きな学校1の美少女と出会ったら?
ヒイロ
第1話雨が嫌いな少年
「今年も梅雨入りか……」
駅のホームでぼんやりと空を見上げながらポツリと呟いた。
ただ律斗は雨が嫌いなだけだった。
「そんなあ辛気くさい顔するなよ律〜幸せが逃げちまうぞ〜」
隣りにいる自称親友の
「別にそんな顔してねぇよ」
律斗はなんとも言えない曖昧な表情で答える。俺、考えた事が顔に出ていたのかな?
奏とは小学校からの付き合いでよく遊んだり仲良くしてたので世間一般で言う幼なじみというやつだろう。
自分から律斗は友人を作ろうとしなかった結果クラスでも浮いていた。そんな律斗に話しかけてきてくれた奏のおかげで律斗にも、徐々に友人が増えていったのだ。自分から積極的に友人を作ろうとしない律斗にとっては奏はとてもありがたい存在だった。
「もっと律も笑えばきっとモテるだろうに」
「知ってるか?寝言は寝て言うんだぞ」
「寝言じゃありませんー真実を言ったんですぅー」
「………馬鹿にしてんのか?」
「そんなことねぇよ。律は普通に顔も良いし性格も良いし。 折角のイケメンが台無しだぞ!ほらもっとスマイル、スマイル!」
「おいやめろ!」
律斗はくっついてくる奏を引き剥がす。対する奏は律斗が嫌がっているのをケラケラと笑いながらからかっている。
「しっかし、律って昔はよく笑ってたのになぁ。今はあんまり楽しそうじゃ無いし」
「そうか?特に深く考えたことは無いけどな」
「そうそう。律はもっと誰にでも愛想良くすれば友達も増えると思うぞ」
「余計なお世話だ」
「いっそのこと合コンにでもさんかしてみるか?友達出来るかもよ?」
「そのイベントは元々友達を作るためのイベントじゃないだろ」
確かに昔はよく笑っていたのかも知れない。以前は普通に仲が良いと言えるほどの友達もいたし、毎日がとても楽しくて仕方がなかった。
だが、ある日を境に律斗はあまり笑わなくなっていった。
そう、あの忘れられない梅雨のある日の出来事で・・・
そんなことを考えている間に電車がホーム入ってくる音がした。
「やべっ急ごうぜ」と慌てて電車に向かって行く奏のあとを律斗も追う。
急いで向かっている律斗はふと向かいのホームにいる女子高生と目が合った。
その女子高生はうちと同じ制服を着ていてまるで絹のように色白の肌で綺麗な銀髪の美少女が透き通るような水色の瞳でこちらを見ている。
(あんな人うちの高校にいたかな?)
疑問に思いながらも彼女の方に視線を向けると彼女はパチリと瞬きし、恥ずかしいそうに頬を赤らめスマホで口元を隠し視線を下に向ける。どうやら隣りにいる友人?と話しているようだ。
律斗は何処かで見た事があるような姿に後ろ髪を惹かれつつも奏に急かされ電車に乗り込んだ。
おまけ(天星渚沙視点)
ボソ「あ、やっとこっち向いてくれました」
「んー?なーちゃん何か言った?」
「ふぇ!?い、いや何でもないですよ!?」
「そーお?てか何でそんなに動揺してるの?」
「なんでない……です」
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初めまして!ヒイロと申します。
この「雨が嫌いな少年がもしも学校1の美少女に出会ったら?」が自分のデビュー作品となります!まだまだ初心者で未熟者ですが良ければ読んでもらえるとありがたい限りです。
これからも定期的に更新していくと思うので今後ともよろしくお願い致します!
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