知らない人をHONEYと呼んじゃう!ニュージーランドの挨拶習慣

美しい自然と、おおらかな住人が魅力のニュージーランド。ここでは住む人みんなが家族のような感覚です。大地に愛された国では、国民性も伴ってのんびりする傾向があります。ニュージーランドでは、やあ!という挨拶にも「おおらかさ」が現れていて、大変魅力的です。


 道を歩いてすれ違った人が、向こうから声をかけてくるのは常識。目があえば、おはようの挨拶と同時に、きらりと輝く笑顔を分けてくれますよ。なつっこい人とは「そんなに食糧買い込んで・・・大盛り昼ご飯かい?」なんておちゃめな会話が発生します。小さな子供もすぐハローと声をかけてくれます。距離が近いというと端的ですが、「知らない人もニュージーランドにいるのなら友人」という感覚が根本にあるように感じます。キラキラする太陽が素敵な朝、知らない人から爽やかな挨拶をもらえるとお互い、素敵な一日になる気がしませんか?


 特に女性のキーウィ―の方に多いのですが、あなたのことをHoney、My dear、Dearとすぐ呼んでくれることもよくあることです。街中にいる知らない方や、一流のホスピタリティの象徴CAさんさえ、こんにちはの挨拶とともに「今日は雨でこまったものね、そうでしょハニー?」という感じで愛称を込めて呼んでくれます。家族や親族でなくても、ましてや一瞬の出会いであっても、その人々にとってはあなたは親しい友になりえるのです。お嬢さん、と言われるよりも親身になっている感じがしませんか。砕けた言葉も、人の心を喜ばせるのならば一流の証。丁寧で礼儀正しい言葉以外にも、人を幸せにすることができるのです。


 また「Have a nice day.」という言葉は英語圏ではよく言われる言葉ですが、ニュージーランドではより頻繁に言われます。コーヒーを買った後にスタッフさんから言われたり、ビジネスメールの締めの言葉に書いたり、ニュージーランドの人はほかの人に幸せを分け与えることが大好きです。実際、ニュージーランドではマンション暮らしよりも断然シェアハウスが普及しています。キッチンなど公共スペースはもちろん、寝室さえもシェアすることも非常に多いです。何かをシェアすると、ありがとうという確率と誰かと話す確率が上がります。そんな時に「素敵な一日を!」と、フラットメイトから言われると、よりあたたかな気持ちになりますね。


 ニュージーランドには外国人も非常に多いです。生粋のニュージーランドの人でなくても、彼らも自然とあいさつ好きになっています。アジア人やアラブ系、インド系の人々が多いイメージですが、それぞれの文化を受け入れつつニュージーランドに染まっている感じがします。宗教や価値観などは違いますが、しっかり目を見て手を握って挨拶したり、やあ!といい笑顔を皆送ってくれるあたり、ニュージーランド文化はどの文化にもいい意味で影響を与えやすいのではないでしょうか。国同士が仲が悪くても、ニュージーランドにいるのなら関係ありません。ぎゅっと手を握って、少し話をすればもう彼らは同じキーウィ―です。お辞儀をする日本人も、住んでいるうちにお辞儀が握手に変わりますよ。


 海と山と空と一緒に生きるニュージーランドの人は、とてものんびり穏やかで挨拶が大好きです。知らない人も、あなたに親しみを込めてたくさん話をしてくれます。目があえば挨拶をして、握手して、お互いの幸せを祈るのがいとおしい文化。会話も弾みますね。何かを分け与えることを良しとするここで、あなたもたくさんの幸福をもらい、そして分けてあげましょう。

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