第1362話 ヒューマンドロップ症候群
医学会で新たな病気が発見された。それがヒューマンドロップ症候群である。具体的にどのような症状が出るのかというと、その名の通り落ちた人間になってしまうのである。人が変わったように生活が荒れ、家族や友人など周りの人を傷つけるようになり、凶暴になり、最後は死んでしまう。これはウイルス性のものであり、ゾンビのように嚙まれたりすると感染していくというものだ。見た目はゾンビと違って普通なので分かりにくいのが、この病気の厄介なところだ。
「ごめんね。私、感染しちゃった……。私、もうすぐ……」
恋人のエミリーが涙ながら答えた。エミリーを抱きしめながらずっと一緒にいるから大丈夫だよと答える。しかしエミリーは、いつまで経っても発症しなかった。医学会は大いに喜んだ。エミリーは、特別な抗体を持っていたからだ。そこでエミリーの体を詳しく調査することになった。だがエミリーは、二度と帰ってくることはなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます