第1335話 時の観測者

世界は分岐している。このルートにいるお前達は、今大きな分岐の狭間にいる。分岐点を決めるのは、その選択とは、仕事を続けるか転職するかというようなある一般人において極めてごく自然な選択だ。彼の選択によって未来は明るいものとなるかもしれないし、または破滅の未来にいくことになるかもしれない。この世界は、ある一人の人間が存在する為だけに生まれた世界である。我々は、彼の世界線の中の景色の一つに過ぎないのである。世界はたった一人の人間の何気ない選択の中で動いているのが真実だ。お前は世界を良い方向の選択に変えられるか?という疑問を持ったことだろう。答えはイエスであり、ノーでもある。”彼”に近づく事ができれば、あるいは、彼に影響力を与える程の魂の大きな存在になれば、選択に影響を及ぼすことができるだろう。しかしそれは正しいとは限らない。なぜなら運命とは、皮肉なものであり、気まぐれなものであるからだ。

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