第866話 御影琴子のカウンター

私は御影琴子。私には不思議な力がある。私に悪意を持って近づいてきた人は、悪い事がカウンターで倍返しになって返っていくのだ。例えば私に足を引っ掛けて転ばそうとする。すると足を引っ掛けた人の方が激しく転倒し、大怪我する。私はこの力のおかげでいじめられる事は、ほとんどなくなった。初めて私と同じクラスになった人とかは、私をいじめの標的にして必ず酷い目に遭う。この力のおかげで私は、不気味な女だと言われ、ますますクラスで孤立していった。本当は友達を作って笑って過ごしたい。でもこの力がないといじめられるし、でも力があると不気味がられるし。どうすればいいのよ。


ある時転校生がきた。明るい子で私の肩に抱きついてきた。

「やめて!!あなたも怪我しちゃう!!」


しかし彼女は怪我しなかった。彼女には全く悪意がなかったからだ。だからカウンターは発動しなかった。私にとって初めての友達ができた。

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