第835話 フリーキック

商店街を歩いていると、風呂敷を広げた男が座っていた。そこにはサッカーボールがひとつだけあり、「フリーキック1回100円」と書いてあった。


「なあ。このフリーキック1回100円って何なの?」


俺は男に聞いてみた。


「やってみたらわかるよ」


そう言われたので、俺は男に100円払ってフリーキックをする事になった。


「サッカーボールを思いっきり蹴ればいい。それだけさ」

「いやいや、こんな商店街のど真ん中で蹴れるわけがないだろう」

「大丈夫だからボールの前に立ってみな」


言われるがまま、ボールの前に立つ。

すると商店街の景色が変わり、芝生のサッカー場でコーナーキックの位置にボールがあった。

そして俺は、コーナーキックをした。

すると仲間がヘディングシュートをしてゴールを決めてくれた。


「やばい。これ気持ちいいわ」

「だろ?もう1回やるかい?」

「頼むよ」


俺はフリーキックにハマった。

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