第834話 雪国
少女は逃げた。殺人現場から。
出てきたら殺してやる。そう思い、隠してあった銃を持って構えた。
犯人が出てきた。そして少女は犯人に向かって発砲した。
犯人はその場に倒れて、辺りは血の海になった。少女はやったのだ。家族を殺した犯人に復讐する事ができた。
だがこの気持ちは何だろうか。
憎い犯人を殺したのに、気持ちが晴れる事もない。それは当然だ。犯人を殺したからといって死んだ家族が戻ってくるわけではないのだから。
彼女は旅に出た。誰もいない遠い遠い土地を目指し、旅に出た。ようやく辿り着いたそこは雪国。自給自足の生活をし、助け合って暮らしている民族の住む村だ。彼女は歓迎された。温かい食べ物を分け与えられ、宴に参加した。それから彼女は、雪国で暮らす事に決めた。
そこは寒いが、温かい人達で溢れている。彼女の空いてしまった心の隙間を埋めてくれる。そんな人達との出会いだったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます