第798話 見えるんです~霊感弁護士、大谷健二~

大学生になり、一人暮らしをする事になった俺は、マンションに引っ越した。引っ越して初めての夜。俺は異変に気付いてしまった。この部屋には、男が住んでいる。


「あー…この感じ……。ま、まさか…」


そう、俺は見えるんです。

この世の者じゃない人が。


「あちゃー…。物件見学の時は見えなかったのにな。マジかよ」

「今度は若い男か。大学生くらい?」

「そうだよ」

「えっ!?僕が見えるの!?僕の声も聞こえるの!?」

「ああ、そうだよ。昔から霊感が強くてな」

「君。名前は?」

「大谷健二」

「頼む!!健二。僕は大和正孝。僕の代わりに弁護士になってくれ」

「嫌だよ」

「弁護士になれば食いっぱぐれもないし儲かるぞ。弁護士はいいぞ。金になるし、人から尊敬される職業だし、モテるぞ。未来は明るいぞ」

「ま、まあな」


心が揺らぎ、俺は霊感のある弁護士になった。霊感と弁護士の霊を武器に難事件に挑んでいく。

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