第596話 幽霊部員

文芸同好会のメンバーに誘われた。読書をして過ごすのも良いかもしれない。私は友人の誘いに乗って文芸同好会に行ってみる事にした。


「ここだよ。部室。さあ入ってー」

「ありがとう」

「テキトーに本読んでていいよ。そのうち皆来るから」

「うん」


どんな人がいるんだろう。やっぱり眼鏡をかけた大人しい感じの女の子が多いのかな?

仲良くなれるかな?

どんな本が好きなのかな。


しかし待っていても、誰も現れなかった。


「……誰も来ないね」

「あはは。うち、幽霊部員多いからね」

「そうなの?」

「うん。でもそのうち来るから、もうちょっと待っててよ」


それから私は、本を読み漁った。その時だった。


ガタンッ!!

突然扉が開いた。


きたっ!!そう思ったが、そこには誰もいなかった。


「おっ、きたね」

「えっ?」

「ほら、うち幽霊部員多いからさ」


私の顔は、真っ青になった。

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