第591話 ソフトクリーマー

アイスクリーム屋でバイトする私の元にやってきた黒服を着たおじさんが、ソフトクリームを注文した。私は慣れた手つきでソフトクリームを作っていく。


「き、君!!ソフトクリーマーなのかい!?」

「えっ?なんですか?それ」

「その手の動き。感覚。君、ソフトクリーマー大会に出るべきだ。招待状をあげよう。是非出るべきだ」


私がおじさんから受け取ったその招待状は、ソフトクリーマーNo1決定戦の招待状だった。


「ソフトクリーマーNo1決定戦……?」


一番良いソフトクリームを作った人が優勝。優勝賞金1000万円。


「い、1000万円!?嘘ぉ!?出る出る!!」


私はソフトクリーマー大会に出場した。世界各地からソフトクリームを作る事に自信のある人達が揃っていた。しかし私は優勝を逃した。


それから私は、退屈だったソフトクリーム作りに本気で挑むようになった。そう、全てはNo1ソフトクリーマーになる為に。

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