第550話 プレゼントのセンス

彼女へのクリスマスプレゼントは何がいいか。迷った挙句、僕はサファイヤの指輪をプレゼントする事にした。


「はい。これ。クリスマスプレゼント」

「わぁ!!ありがとう!!ねぇ、開けてもいい?」

「いいよ」

「わぁ!!指輪だ」


プレゼントを開けた彼女の声は嬉しそうだった。


「これってサファイヤ?」

「うん。青が君に似合うと思って」

「あなたプレゼントのセンスないのに、これは良いセンスしてるわ」

「そ、そうかな……?」


僕のあげるプレゼントは、ことごとく彼女に刺さらなかった。初めてあげたプレゼントは洋服だった。彼女に似合うと思って買ったけど、そろそも彼女の好みの服でもなかったし、サイズを間違えていたのだ。次は靴をプレゼントした。これもまた彼女の好みの靴ではなかった。だから僕は、今度は椅子をプレゼントした。すると彼女には、どこかのアーティストかよ!!と関西弁丸出しで突っ込まれたのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る