第507話 秘密倶楽部
ネットで出会い、今日初めて会った私達。私達は秘密倶楽部の会員である。秘密倶楽部とは、誰にも言えない秘密を共有し合う倶楽部の事である。
「私は万引きの常習犯なんです。盗んだ額も何百万円という金額になり、とても返済できるような金額でないのです。罪の意識はありますが、やめられないのです」
それは犯罪じゃないか。万引き、不倫、私達は集められた人達が、次から次へと告白される秘密に耳を傾ける。そして私の番。
「私は人を殺しました。学生時代、かつて私をいじめていた奴でした。偶然、駅前で出会い、アイツは……平気な顔して私に馴れ馴れしく話しかけてきたんです。許せなかった。だから――」
私達は、自分達の秘密を共有した。私達は、とても強い絆で結ばれている。そう思っていた。ところが裏切者が現れた。自分の秘密だけではなく、他人の重い秘密を知ってしまい、良心の呵責に耐えられなくなったのだ。私は警察に捕まった。
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