第257話 女優、浅井涼子
女優、浅井涼子は自宅で変わり果てた姿で発見された。警察の調べで遺書が発見され、自殺だと断定された。彼女は多忙だった。ドラマや映画等多岐に渡り、芸能界の第一線で活躍していた。順風満帆に見えた彼女がどうして自殺なんて――。
世間は、突然の事件に驚きと悲しみで溢れた。
「上手くいったわね、涼子。いいえ、美奈」
「あなたのおかげよ。ありがとうね」
私は、幼馴染である涼子に芸能界を辞めたいと相談されていた。芸能界を辞めて田舎でのんびり農業をして過ごしたい。それが涼子の次の夢だった。涼子は所属する事務所に相談した事もあったが、希望が叶う事はなかった。だから私達は計画を立てた。涼子そっくりの遺体を用意し、遺体を涼子の部屋に置いた。そして涼子は名前を変え、岡野美奈という全くの別人として生きていく。
「落ち着いたらまた連絡するわ。その時は、私が作った美味しい野菜食べてよね」
彼女はそう言って笑った。
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