第240話 スマイリーエンジェル

やっほー!僕の名前はスマイリーエンジェル。世界中が笑顔になったら最高だと思わない?ねぇ?そう思うよね?

僕はそんな人々の心の願いから生まれた笑顔の天使だよ。さあ今日も笑顔じゃない人を笑顔にしていこう。

……あれれ?あの家で庭の手入れをしているおじさん。凄く仏頂面だ。これではいけない。僕が笑顔にしなくちゃ。


「やっほー!僕はスマイリーエンジェル!君、名前は?」

「……なんじゃ、お前は」

「スマイリーエンジェルだよ」

「何の用じゃ」

「君を笑顔にするために来たんだよ」

「……帰れ。庭掃除の邪魔じゃ」

「君、笑顔になってないよ。それではいけない」

「ワシは生まれつきこういう顔じゃ」

「そんな君は、とっておきの笑顔になれるものを見せてあげるよ!えいっ!」


子猫が段ボール箱の中に猛ダッシュで入っていく映像を見せた。


「……それがどうした」

「えっ?笑わない?」

「笑いのツボは人それぞれじゃ」

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