第200話 甘い雨が降る

んー、空は結構曇っているな。こりゃ明日は雨だろうか。俺はテレビをつけて天気予報を見る。


「そうなんですねぇ。明日は甘い雨が日本各地に降り注ぐ事になります」

「ん?甘い雨?」

「まあ粒はそんなに大きくないので、当たってもあまり痛みは感じないでしょう。怪我する事もないと思います。安心してお過ごしください」

「つまり明日の天気は、雨だけど傘が必要ないと?」

「そうなりますねぇ。雨が好きな方は、大きめの袋を持っていくと良いかもしれません」

「なるほど。雨を貯めれますもんね」

「雨は明日一日降って、明後日には止む模様です。以上お天気でした」


一体、この天気予報は何を言っているんだ?

甘い雨が降る?

雨なのに傘がいらない?

雨を貯める袋を用意しろ?

全く訳が分からない。


次の日。俺は傘を持って家を出た。


「痛っ!?雨か!?」


空から降ってきたのは、包装紙に包まれた大量の飴玉だった。

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