第187話 窓際族の笹木さん
「憧れるよなぁ。2課の窓際族の笹木さん」
「ねぇ!ほんと素敵!」
ん?窓際族?
窓際族といえば、仕事ができなくて窓際の席で珈琲を飲むか新聞を読んでるだけの使えない中年社員の事だろう?
俺は1課だから笹木さんという人の事は知らないが……。
「えー、この案件ですが、2課との合同プロジェクトになります。プロジェクトリーダーとして2課の笹木さんに任せようと思います」
部長が言った。2課の笹木さんって窓際族の?
「笹木です。まあ皆さん。体壊さない程度に無理なく仕事しましょう。何事も程々が良いって近所のおばちゃんも言ってました。まあそんな訳でよろしく」
笹木さんは、かなりダルそうに自己紹介した。
「笹木さん。先方への例の資料なんですが――」
笹木さんのアドバイスは、完璧だった。後に分かった事だが、窓際族の笹木さんとは、窓際で景色を見ながらじゃないと仕事ができない天才肌の優秀な社員だった。
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