第114話 ミュージさん
メジャーデビューを夢見て上京し、路上ライブをする日々。今日も誰も足を止めてくれず、俺は一人でただギターを演奏するのだった。後1曲歌ったら今日はやめよう。そう思ったその時、その男はやってきた。
「こんばんは。1曲お願いできる?」
俺は自分のオリジナル曲を披露した。片思いしている男の気持ちを歌った曲だ。
「Bメロのずっと君をってところは、Fコードにするといい。それからサビの部分の時が経ってもの歌詞の所だけど、Aマイナーがいいね。その続きの歌詞は、忘れられない君を想いながらに変えた方がいい。そうすれば大ヒット曲の完成さ。さあもう一度歌って」
確かにその方が良い気がする。その男の通りに歌うと、大勢の人が立ち止まって聞いてくれた。
「僕はミュージシャンのミュージさん。音楽プロデューサーさ。何かあったらここに連絡して」
俺はミュージさんのプロデュースでメジャーデビューを果たした。
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