第499話 neco

友里恵は、伯母さんが淋しそうなので「ネコ、飼えば」と。


伯母さんは「ネコ?」と、ちょっと、びっくり。笑顔で。



友里恵「うん、かわいーよ、にゃーん・・って。」



パティは、両手でにゃんこのポーズ。



理沙「うん、かわいいかわいい」(^^)。




由香「にゃーん」



友里恵は「ノラだ」



伯母さんは笑って「ネコもいいわね」



友里恵は由香を指差して「あ、じゃ、置いてくから、これ。

庭につないどいて。たまーにめざしでもほーって。

十分ですから。


メシに味噌汁ぶっかけて」




由香「イヌかいっ」



ハハハ、と理沙も笑う。仲いいね、ふたり、と。



友里恵は「そう、あたしがトラベルライターになったら、また来れるから。

そん時まで待っててー」と、にこにこ(^^)。



由香「あのハナシ、ホントに来るの?仕事」



友里恵「うん、出来高制みたいね。人気でたら一杯払えるって。

文章乗せるとページ2000円だとか。(これはホントです。作者註。笑)」




菜由「2000円じゃ合わないよ」




友里恵「うん、だけど、誰だってブログくらい書くでしょ?アレが

お金になるんだったら。旅行の費用も、経費で落ちるんだって」





由香「あのおばさん、そんなことして食ってるワケ」




友里恵「食ってるって、コトバ悪いなー、そんなんじゃビデオ出れないぞ」



由香「で、裏行くわけ」



友里恵「最近聞かないね、裏ビデオって」



パティ「なんですかそれ」




由香「ああ、相模の方言」



パティ「ほーげんですか?」




友里恵「福永方言」



由香「あぶねーなあ」



みんな、ハハハ、と笑う。「やっぱお笑いだよ」と、菜由。





楽しい話してると、すぐに時間は過ぎて。


13:10。



愛紗は「そろそろ来るよ、大分行き」



菜由「こんどはこっちのホームだから、渡らなくていいね」




友里恵「横着すると太るよ」



菜由「そう、この旅で少し・・・」



愛紗「あたしはだいぶ・・・・。」



由香「楽して食ってるとなあ」




友里恵は伯母さんに「駅の仕事、辛くない?」



伯母さんは「うん、慣れてるけど。もうひとり、相方とね。ふたりでしてるから、今は。

そろそろ引退しようか、なんて思ってたり」



由香は「跡取りに愛紗を」


なーんて、つい、余計なことを言って、しまったな、と由香は思った。



伯母さんは「そんなこと、思ってないのよ」



と・・・言っては見ても、愛紗も思う。



伯父と2人で続けてきた駅。

出来るなら、子供に継がせたいと思ったけど

子供には子供の考えもあるし。好きな道もあるから。




愛紗自身の両親も、そんな風に・・・・思っていたのかもしれないな。と思う。




昨夜見たTVの、皇族のお父さんとかも、似てるのかな。

俯瞰で見ると、今までの愛紗自身は・・・あの娘みたいに見えるのかもしれない。


思い通りに生きるって、そんなことなんだろうかな。



一瞬、そんな風に思って。


愛紗が、遠い北の街へ行っちゃったらいけないのかな?



そう思うから・・・・迷う子、勝手な子。

なーんて云う風に、俯瞰では見える(^^)だろう。


旅は、不思議。


なんでもないことが、心を揺さぶることも・・・ある。

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