第323話 理沙ちゃん

「よしよしよし」と、ららちゃんは

廊下にしゃがんで。


ごまたんの背中を、なでなで。


ごまたんは、めをつむって。



ららちゃんは、ごまたんのあごを、かわいい指でなでなで。



ごまたんは、あごを上げて。ららちゃんの手に、すりすり。


「ふにゃ」





「じゃ、ごまたん、おふろいってくるね」と、ららちゃんは

お風呂へ。


ごまたんは、のー~びして。


とことこ。廊下を歩いていった。



ららちゃんは、お風呂場に行って。


電気つけて。



電球の色の蛍光灯、温かみがあって

なんとなく好き、と


ららちゃんは思う。



白い洗濯機が置いてあって。


脱衣場は、割と広い。

窓際に、洗面化粧台があって。

そこにも同じ電球がついていて。


朝シャンも出来るけど、ららちゃんはしていない。




シャーベット・トーンの部屋着を、ひょい、と脱いだ。

白い腕、ほそくて。


さらさら、と髪がながれて。



起伏の少ないボディは、かわいらしい。


女の子、と言う感じ・・・。



それから、部屋着、ふんわりしているスラックスを脱いで。


お尻もちいさくて、かわいらしい。

天使さんみたい。


下着も取って、丸めて。ランドリーバッグに入れて

洗濯機に入れた。





お風呂場の引き戸を、からからから・・・と開いて。



鏡にうつる、自分の体を見て、ちょっと俯く。


はずかしい・・・・・。





大きなお風呂の、ふたを取って。









友里恵は、理沙と一緒に、バー・ラウンジから

大浴場へと。


「ここ、よく来るの?」と、理沙は、快活だ。


友里恵は「はじめて。うちって、箱根の方だから。めったにこれないもの」


と、楽しくおはなし。



そーだよね、と、理沙は、笑う。「じゃ、飛行機で来たの?」



お風呂場の格子戸を押して。


あがりかまちの下駄箱に、サンダルを入れて。



友里恵も、同じように下駄箱にサンダルを入れて「ううん、寝台で」




理沙は「へー、大岡山からだと・・・「富士」か」と。


籐の脱衣かごに、シャツとズボンを脱いで、たたんで。



友里恵は、羽織を脱いで。隣の脱衣かごに入れ「そう!よく分かったね」と、にこにこ。



理沙は「東海道線だと、富士かなー、って思って」


下着をひょい、と脱いで。シャツの下に入れた。

ちょっと大きめの、水色の。


ふんわりしていて、かわいらしい。

がっちりしていて、青森のひと、と言う感じ。


友里恵もふんわりタイプなので。なーんか親近感。

「そう!ホントは飛行機にしようと思ってたんだけど。雨がすごくて。

先週の金曜」



理沙は「ああ、金曜。こっちも大変だったっけ。久大線が遅れて。

ずーっと待機で」




友里恵は「そういう時、どうするの?」と。


タオル持って、お風呂場へ。


黒い、アルミサッシのお風呂場ドアのところには、目隠しがついている。


細かい配慮が、高級。

そんな雰囲気。



理沙は「待つしかないわ」


友里恵は「わたしまーつーわー」(^^)。


お風呂場なので、声が響いて、いい音。



理沙は「うふふ」と、にっこり。

笑うととてもかわいい。


友里恵もにこにこ。



白い、プラスチックのお風呂椅子を持って。


二人並んで壁際の、鏡のある洗い場にならぶ。



理沙は「じゃ、一週間!いいなー、そんな旅」



友里恵は「そう。愛紗がね・・・あ、ドライバーの友達が、宮崎なんだけど。

こっちへ転勤するかも、って話で。下見がてらの休暇なの」



理沙は「バスのドライバーって危ないものね」と。



「うん。それでねー。指宿のKKRで、たまたま管理局長さんに会って。


「国鉄にいらっしゃい」


って言われて。あたしたちも来るかなー、なんて思っちゃった」


友里恵は、お湯を、白いプラスティックの洗面器にためて。

タオルを浸して。肩を撫でた。




理沙は「そう!あたしもね。青森が電気機関車になっちゃうから。

ディーゼルに乗っていたいし。こっちにくれば蒸気機関車に乗れるかなって思って。

それで転勤願い書いたの」



シャワーのお湯を、静かに

肩から掛けて。



友里恵は笑って「その、友達ね。愛紗もそんな感じで。

バスガイドしてて、なんとなくドライバーになって。

でも、都会だと危ないから・・・って、会社がね。


田舎に帰ったほうがいいって。」



理沙は「そだね。電車にすれば?」



友里恵、にこにこ「そう!あたしらもそうしようかなー、なんて思ってて。

だって、神奈川だとねー。国鉄なんて入れっこないもの」




ふたり、一緒に大きな温泉のお風呂へ。



友里恵は、階段から。


理沙は、そのまんまドボン(^^)。




ジェットバスのところに、腰を当ててる理沙「んー、気持ちいい」



友里恵は「運転って面白いのかな」



理沙「うん。ディーゼルは面白いよ。だから・・・その子も

エンジンが面白いんじゃないかなぁ」





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