第205話 デザイナーズ・とれいん

菜由が「真由美ちゃんは、あさっての出勤何時なの?」


真由美ちゃんはにこにこして「はい。B勤務ですから9時でいいんです」



友里絵は「いいなー。」


愛紗は「終わるのは7時くらい?」


真由美ちゃん「はい。私達はワゴンのお仕事があるので、夜はありません。」


由香は「いいなぁ」



菜由は「じゃあ、A-B-日勤ーみたいなパターン?」


真由美ちゃん「はい。」


愛紗は「いいわね。やっぱりバスは辞めようかな」



友里絵は「まあ、無理に辛いことしなくても・・・ねぇ」



愛紗は思う。かわいい子とお話したり。旅したり。

遊んだり。


そういう時間も大切なんだ。


今はそう思える。


仕事は、そういう時間を作るためのもの。



そういう生き方もあるね・・・。と、そんな風に。



「じゃ、ごはんごはん」と、友里絵。


由香「まだ食うのかー。さっき食ったじゃん。ケーキ」


友里絵は「甘いもんは別バラ」と、にこにこ。


真由美ちゃんは「そう言いますね」(^^)。


菜由は「あたしは別バラが増設されてきて」


愛紗は「そろそろ気をつけないと」



由香「牛みたいに、胃がいっぱい」


友里絵「丑年でしょ」



菜由「そうでしょ。」



由香は「友里絵は・・・・虎か。」


友里絵「虎だ、虎だ。オマエは虎になるのだ。たーっ!」

と、飛び上がる。



由香「タイガーバームか」



友里絵、コケる(^^; 「ちがーう。それは『おーい、虎』 」



由香「わざとだよ」(^^;



友里絵「知ってたけどね」



♪タイガー、タイガー♪・・・なんて、友里絵はまたヘンな歌を歌って。



由香「タイガーボードだろ」



友里絵は「かっくん」と、転ぶ。




菜由「コントはいいからメシメシ」



友里絵は「なはは」






203号室の鍵を掛けて、廊下をスリッパですたすた。



「このさーあ、スリッパで歩くのがなんか・・・いいよね」と、友里絵。


由香「うん、なんか・・・家に帰ってきたみたいで。清潔感もあるし」





真由美ちゃんは「はい。それで・・・・新しいデザイナーズ・トレインには

フローリング床の車両があるので。なんとなく、スリッパになりたくなります。」



愛紗は「傷付けたくないし」



菜由「そーねぇ。木だとなんとなく・・・かわいそうみたいで。」




友里絵は「でもさ、スリッパだとなんとなく・・・メイドさんみたい」



真由美ちゃん「そうですね。見た事はないですけど」



友里絵は「真由美ちゃんがさー。メイドさんでねこみみつけたらかわいーよ」


由香「またあぶなくなってきたな」



菜由「なはは。」



友里絵「一回着て見ない?」(^^)


真由美ちゃん「イヤです」(^^;



友里絵「どーしてー、かーいーのに」



真由美ちゃんは「規則違反です」



友里絵「それじゃーさー。趣味で」




真由美ちゃんは「イヤです」



由香は「ははは、ふられたかー。」



歩きながら、食堂のところまで来て。


食堂は、静かになっていた。


オジサマたちは、もう、ご飯を終えて

お部屋に行ったんだろう。



「飲んでるかと思った」と、由香。



愛紗「平日だもん」


菜由「そっか」



真由美ちゃんは「国鉄関係でしたら・・・そうですね。乗務前日は飲酒禁止ですし。

駅務でもそうですね。アルコールチェックがありますし。」




友里絵は「あたしらもそうだよね。」

由香「そうそう。まあ、飲まないからいいけどさ」


菜由は「真由美ちゃんは?」



真由美ちゃん「未成年ですから」



友里絵「いーなぁ」

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