第156話 良心、良心
「やっぱ厚かましいなぁ」と、由香(^^)
「厚かましくて悪かったな」と、友里絵。
菜由「まあ、そういうとこ、あるよね。わたしだって、石川のつなぎを洗濯しに・・・」
愛紗「あの頃、可愛かったね」
菜由「あの頃はね」
愛紗「そんなこといってないって」(^^)。
菜由「でもさ、そのまんまなんだ。なんか、約束とか?」
友里絵「うん。最初はね・・・。夜遊びして、バイト行くの面倒になって。
電話すると、タマちゃんが
「いいよ、大丈夫」
って、優しく言うから、かえって悪いと思って。
無理にでも行くようになって。」
由香「そーだねー。それで悪い仲間と付き合えなくなった。良心があった」
友里絵「両親はいるけどさ」
由香「その両親じゃないっての!ほんとに無学だなぁ」
「りょーしん、りょーしん、頭痛にりょーしん」
「それはノーシン」と、由香(^^)。
友里絵「でも、いいもーん。かわいいって言ってくれるから」
菜由「それは嬉しいよね。それがきっかけなんだ。」
友里絵「あたしも反省したわけ。こんなあたしじゃダメだろうなって思って」
由香「サルでも反省するもんなー。サルまで進化したか」
友里絵「うるさいなぁ(^^)。いちおー。
それで「こんなあたしをどう思う?」って聞いたの。
そしたら
「いいじゃない?かわいいし」
って。」
菜由「それだけ?」
友里絵「うん。言葉なんていいの。いつでも優しいし。」
菜由「なーるほど。ハートか。なんかわかるなー」
愛紗「石川さんもあんまり・・・いうタイプじゃないものね」
菜由はちょっと恥ずかしそうに「うん」
「じゃ、それからずっとなんだ」
友里絵「うん。まあ、今じゃそれでよかったと思うの。
あのコンビニの経営なんて、無理だったもの。今考えると。」
由香「パートの人とか悪かったもんね」
友里絵「そう。それよっか。あの人はコンビニをやる人じゃないもの。」
菜由「それはわかるね。向き不向きってあるものね。誰にだって。
今は、東大だもんね」
友里絵「あれは、大したことないんだって。バスの方がよっぽど難しいって。」
愛紗「そうなの?」
「うん。間違えても直せるから。バスは直せないでしょ。事故になったら。」
愛紗「そうだよね。わたしも研修でそれが怖いと思ったな」
菜由「じゃさ、やっぱ電車の方がいいんじゃない?」
友里絵「でもさ、飛び込みとかあったら怖いよー。あれ。
避けらんないもん。ブレーキ掛けてもレールがあるし。
ブレーキ、きーっ!
陸橋の上から、人がぴょん。
あーーっ!!!!
窓ガラスにどかん!
血がべとー。
」
「やめろよ、バカ。メシ食ってんだから」と、由香。
友里絵の後ろ頭をはたく。
「いたーい、なにすんのぉ」と、友里絵。
菜由「ははは。なんか怖くないね。やっぱ芸人!あんたら」
愛紗「面白いね、その話、するの?ステージで」
友里絵「んーにゃ。アドリブでいこー。」
菜由「すごいね、それは才能だよ」
由香「あんまりおだてないでねー。ちょーしに乗るから。」
友里絵「豚もおだてりゃ木に登るー」って、登るふり。
由香「豚食っていこっか。宴会」
友里絵「そだね。たらふく食ったし」
由香「品がねーなーぁ」
友里絵「あんたもな」
一緒に、なはは、と笑うふたり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます