第786話 ふたり





ミシェルは、10号車で別れて。



ひとり個室、ふつうタイプ。




こんどは、1階タイプなので廊下

のスイングドアを開いて、そのまま腰を

下ろせる。




頭の上に、2階の床が少し、出ているけれど


窮屈でもなかった。







「言われちゃった」。













けど、なんとなく

親しすぎる、と言うのか

ルーフィや、映写技師の青年や


司書主任さんや。



そういうひとたちとは違うと

めぐは感じていた。




それだけじゃなくて



親友リサの弟だって



ふつうの男の子だったら、中学生を


かわいいから、と言って

肩を抱いたりはできない。




そう思うめぐだった。






ミシェルと別れて、14号車まで


歩きながら、めぐは考えた。



ふたり個室、プラネタリウムつき。



ひとり用、sクラス個室。




いろんな車両を眺めて歩きながら。



似たように、ひとにも

いろんなタイプがあるのかな、なんて思って。





でも、同じ魔法を使えると言う事は。




どこかで、誰か同じひとの


作った魔法を受け継いでいるんだろうな、と


めぐは思う。








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